日曜コラム 朝、若者たちの挨拶
朝、10分余り、私は自宅から駅に向って自転車を走らせます。
駅までほぼ一直線に伸びている道の途中に市立高校があります。
古くは商業高校で女子が多かったのですが、現在は普通科高校となり、
男子生徒も多くなりました。
この学校から半径300メートルほどの範囲で、朝の通勤時間帯に、
時々、短い髪のジャージ姿、明らかにスポーツ系と見える、
男子が6-7名でうろうろしています。
片側一車線の県道は、現在道幅拡張工事中なのですが、
朝夕の混雑時、狭い道幅で人のかたまりは邪魔になります。
彼らがいるのは、コンビニあるいは学校周辺なのですが、
「やれやれ、stuck up!」などとこころのなかで思いながら、
自転車の速度を緩めて、くねくねと人のかたまりに接近すると、
若者たちは、私を見るなり「おはようございます」と15度くらいに
腰をおり、しっかりした挨拶をするのです。
全員が「おはようございます」、「はようございます」なのです。
あっけにとられた私は、「ハッ、アッ、おはようございます」と
返事をするのですが、彼らは、学校が始まる前に何を
やっているのだろうかと駅に着くまで考えました。
毎日彼らがいるわけではありません。時々、いるのです。
学校が始まる前ですから、おそらくゴミ拾い、清掃活動でしょう。
どうして、彼らが私に挨拶をするのかわかりません。
道行く人にはすべて挨拶しているというわけでもなさそうです。
もしかすると、学校に勤めている人と間違えているのかもしれません。
初めは、彼らからの挨拶に驚きましが、
挨拶というのは、とても気分を良くします。
挨拶というのは、人を元気にさせる力を持っているのと思います。
人をやる気にもさせる力もそこにはあると思います。
そのひとこと、積み重なると大きな力となるのではないかと思います。
できるならば、毎日会って、毎日「おはようございます」と言葉を
かわしたいと思います。あるいは、彼らと会うことはなくても、
学校に、彼らはいるわけですから、学校を通過する時、
こころのなかで「おはようございます」と彼らに
話しかけるのもいいかもしれません。
たかが挨拶、されど挨拶だと思います。
朝に元気のきっかけが作れるのですから、とても素晴らしいことです。
朝の道を邪魔する人のかたまりから一転、今では
毎朝、彼らに会い、お互い元気に挨拶を交わし、
さあやるぞという気持ちで一日をスタートしたいと思っています。