★中学・高校留学 受験システムアメリカ編4
<前日のブログに続きます>
ボーディングスクールを選定する際、日本からの志願者は英語でのコミュニケーションが難しい生徒が大多数であり、そのような留学生でも受け入れることができるボーディングスクールの数は北米においては100校あまりになります。
これらの学校の受け入れ基準は、大雑把にいうと、英語を学ぶ意欲が十分にあり、日本での成績が平均以上であることです。
英語で話す、聞く力については、直接あるいはスカイプなどでの面接によって必ず確認されます。
この学校群のなかで、上位の学校は近年、TOEFLを要求するようになっています。その主たる理由は、中国からの生徒の出願がかなり多くなり、留学生全体の受け入れレベルを上げているからです。
ランク3および3.5のボーディングスクール群には、必ずESLクラスがあります。しかし、あくまでもESLクラスというのは、留学生にとり補習的なものです。このサポートを受けられるのは9年生と10年生のみの最長2年間、11年生と12年生はESLサポートをしないといボーディングスクールが多くみられます。要するに、英語の補習は最長2年間で終了し、最後の2学年はアメリカ人と同様に学習することが必須となります。
ESLサポートクラスを最終学年まで継続できるという学校もありますが、いずれの学校の場合も、留学生はなるべく早く英語力を向上させて、現地生徒と同様に国語、数学、社会、理科の各分野のクラスで学び、卒業することを求められます。
最後にスポーツや芸術に特化したボーディングスクールを選定するケースについて述べます。
日本の中学、高校で言うところのスポーツ推薦というケースのアメリカボーディングスクール版は、PGでの1年間のスポーツに特化した生徒の入学となります。PGとはポストグラジュエート、高3終了後、1年間、13年生という立場になります。
余談になりますが、アメリカでは浪人という受験文化はありません。大学受験、高校受験において、志望校に入学できなかった場合、1年後に再チャレンジというケースは考えられますが、その間に学校に行かずに自宅で勉強する、あるいは予備校や塾に行くという習慣がありません。予備校は英語でclam schoolと和英辞典にありますが、「詰め込み学校」という概念を理解できるアメリカ人は日本の教育事情をある程度理解している人に限られると思います。
では、「志望校に落ちた人はどうするのか」については、いずれかの機会にまた解説させていただきます。
つづく