★小学・中学・高校留学 SSATとTOEFLテストについて2
TOEFLが留学生の大学レベルでの実践英語力を計るのに、改良を重ねて現在に至っているのに対して、SSATはそもそも留学生のためなく、アメリカ人がボーディングスクールに入学するために創られたテストです。英語と数学に分かれていています。数学の内容は日本の生徒にとっては、難易度が低く、問題の意図さえ理解できれば、高い得点が期待できます。
問題は英語です。Verbalと呼ばれているセクションは、語彙力や文法力を問うものですが、アメリカ人用であるため、英語を母国語として慣れ親しんでいない留学生には難問です。特に、語彙については、普段の生活ではおおよそ縁のないような単語がたくさん出題されますので、SSATに関しては、それ用の対策が必須となります。
SSATはパーセンタイルという指標で表されます。テストを受けた人全員のなかで、自分がどのくらいの位置にいるかという数字です。たとえば、英語のパーセンタイルが80であるとすれば、自分より良い得点をした人が20%いるということになります。日本人でボーディングスクール入学希望者がこのテストを受けると、Verbalのセクションのパーセンタイルが50を超えることはとても難しいことです。
TOEFLの場合、英語を日常で使っていればいるほど、その得点は高くなる傾向がありますが、SSATはそれが期待できないのです。SSAT用の特別な語彙を学び、対応しない限りVerbalセクションでの高得点は期待できません。
SSATはいわば、ふるいにかける試験であると思います。英語をどれだけ知っているかということを問うわけで、着眼点、発想力、理解力、まとめる力などはほとんど必要としないと言っていいと思います。
入学難易度の高いボーディングスクールへは成績の良い生徒が集まります。ですから、ストレートA(オール5)などは当たり前で、TOEFLもかなりの高得点なために、留学生をこの二つの基準で合否の決定をすることが難しいのです。もちろん、志望の動機を書いたエッセイ、そして自己アピールのための生徒への質問肢へのユニークな解答は十分に考慮されますが、SSATの得点を増すために、どれだけ努力ができるかという要点も重要になってくるのだと思います。
小学校時代にインターナショナルスクールや海外での学校経験などがなく、純粋に日本でボーディングスクール受験に対処しなければならない場合、できればジュニアボーディングスクールへの入学がお勧めです。その第一の理由は、難関ボーディングスクール入学のための総合英語力の強化です
ボーディングスクールは9年生、すなわち日本の中学3年生からスタートして4年間で卒業となります。必ずしも9年生のフレッシュマンから入学しなければならないというわけではなく、10年生(日本の高1)からの入学も一般的です。小学校を卒業後、ジュニアボーディングスクールに7年生として入学することで、英語で学習する環境に十分に慣れ親しんでおくことが、次に続くボーディングスクールへのスムーズな入学の要件となります。