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★お母さんの役割2 子どもとのディスカッション

ボーディングスクールから送られてくる成績レポートを解説しながら、お母さんたちと私は良く雑談をします。実は、その雑談の時間のほうが、本題よりも長いのが現実です。雑談に盛り込まれている話題でお互いのコミュニケーションを円滑にしていると思います。
さて、今日、国語(英語)、作文と文学鑑賞のレポートをあるお母さんに解説していると、4回の小テストはdeath penaltyとあり、極刑の賛否についての議論では、はっきりとした自らの見解を示したとありました。死刑の是非をクラスで討議したわけです。そこで、お母さんが私に言うことには、
「娘と死刑について、ほかのボーディングスクールに通っている生徒さんも交えて議論しました」
―それで、では皆さんの見解を教えてください
「私と娘のお友達は、『死刑あり』との見解で、娘は死刑を否定しました」
―否定の根拠は何でしたか
「『命はとっても貴いものだから』というのが娘の主旨でした。あの子は学校のクラスでこのことを議論していたのですね」
―そうですね。ボーディングスクールはいいですね。クラスで子どもたちがこのようなテーマを議論できて。日本では40人が議論に参加はできません。
「そうですね。今まで、あまり考えてもみないことで、娘と異国で静かに議論をするとは思いませんでした」
―彼女の年頃から、考える癖をつけることが、その後の人生に大きく影響すると思います。なぜなら、考えなくてもいいという選択もありなのが、今の世の中ですから。
「私も考えるようになったのはつい最近になってからかしら・・・」
親子で静かに議論をする、素晴らしいことと思います。そして、これからの教育は親も参加できるようなものであってほしいと思います。私はボーディングスクール教育のみを礼賛したくはありませんが、その内容をいろいろなかたちで知るたびに、惹かれます。
そこから引き出せるエッセンスのようなものを、できることであれば、日本でも実践できないものだろうかといつも思います。
今回はお母さんの役割ということをテーマにブログを書いていますが、議論することでお母さんも何らかのメリットを得ていることを私は実感しています。今までコンサルタントをやってきて、何度、お母さんから「子どもとともに成長した」というフレーズを読み、聞きしたことでしょう。
コンサルタントになった初めのころは、「ああそうですね」と、私自身もさばさばとしていましたが、時が経ち、わが子が成長し、留学して、「親の気持ち」がより深く共感できるように私はなりました。
そして、さらに時が経ち、子どもが社会人となりました。子どもとのディスカッションがいよいよ必要な時期かもしれません。親子ともども、ディスカッションのレンジを前後に広げていけることのヒントを、私はボーディングスクールの教育から得たと思います。

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