★学校訪問の必要性1 ボーディングスクール留学
今週は生徒と二人でアメリカ、ニューイングランド地方の学校を訪問します。天気予報によると、8日から9日にかけてアメリカ北東部は大雪、ボストン、ニューヨークでもかなりの降雪になるとのこと、この季節なので仕方ありません。雪の降る当日は、飛行機の決行が相次ぎ、陸路の交通もラッシュ時と重なると除雪作業なども手間取りますが、雪に不慣れな地域ではないので、次の日からはおおよその社会的機能は回復します。
これほど寒い時でも、あるいは太陽が照りつける真夏であっても、私はボーディングスクールを生徒や家族と一緒に訪問します。その時の様子は、今まで何度もブログで紹介させてもらっています。
道の両脇は雪をかぶった木立ばかりで、しーんと静まり返った銀世界のなかをドライブしていると、「なんと美しいのだろう」と、自然の調和に感動します。雪景色以外でも、日の出、日の入り、湖沼地帯、遠くに見渡す大都会の摩天楼、地平線、水平線の見える風景など、学校を訪問するたびに感動を新たにします。
日本の中学、高校への入学においては、学校訪問は必須ではないと思います。入試説明会は日本で一般的に行われますが、そこでの風景はマイクを持った学校解説者、そしてその人を見つめる志願者と親の集団です。説明会で重要なことは、出願手続き要領、合格基準の説明、質疑応答では、手を上げる人はあまりなく、説明会終了後に現場に残るいくつかの家族。
日本の場合、偏差値、口コミなどから学校の評価が確立していて、学校を訪問しても授業を見るわけでも、現場の先生と、教育のありかた、これからの展望などの話をするわけでもありません。要するに学校ブランドを選択するまでが重要で、志望校が決まってしまえば、あとはテスト対策となります。
アメリカのボーディングスクールでは、入学までのプロセスで最初に行うのが学校訪問です。日本と違って国土が広大で、州の自治が強いアメリカでは、全国基準の偏差値ランクによる学校リストはありません。ボーディングスクール関係者に聞いても、偏差値(deviation)によるランキングは、興味がないというのではなくて、偏差値という考え方そのものがないと言っていいと思います。
私は独自でボーディングスクールを1から5段階に分けています。大雑把にいえば、ランク4と5の学校はTOEFLが80点以上、英語が普通に話せて、成績も1-5段階で4以上でないと入学できません。ランク3の学校はとても学校数が多いのですが、TOEFLを要求しない学校も多く、英語力のない留学性のためにESLクラスを備えている学校群です。2以下の学校は、2以下の学校は、本人のやる気さえあれば、英語力は問わず、成績も平均以下でも合格できる学校です。
つづく