#4 親子関係 - 父と子
<昨日のブログに続きます>
コンサルタントを38年間続けることができたのはお世話をした生徒がそれなりに満足した結果を残せたからにほかなりません。
勉強ができる子もできない子も私にとって、すべて良い子、良い生徒であり、それぞれが何らかの長所を持っています。それを伸ばしていけば、必ずいい人生をおくることができるという確信がコンサルタントであることを支え続けています。
勉強は、知識や情報を増やすために行います。では、なぜ知識や情報を増やす必要があるのでしょう。「試験に合格するため」という回答を生徒たちは今まで何度となく聞いていることでしょう。彼らはその回答にはほぼ反応しません。
「勉強は自分のため」という回答も、「だから自分の好きにさせて」と切り返されるとNOとは言えなくなってしまいます。あるいは、NOと言ってからの理由づけは不毛な会話に終始することになりかねません。
子どもたちから引き出すべきは、「やらなければいけない」と思いながらも簡単にはできない、あるいはやる気にならない勉強を、どのようにして彼らが吸収できるかを一緒に考えてみることのように思います。
「心配している」というこころからのメッセージが子どもに伝われば、親は「話を聞いてくれる」と思うようになります。そうすれば、「話してみよう」という気も起きると思うのです。
反発から始まっても、それが共感に変化していくプロセスに親が感情的にならずに正面から誠心誠意取り組めば、必ず子どもはそのこころを開いてくれます。コンサルタントにとって最も重要なのは、彼らが必要としている助けを提供することであり、自分の考えを押し付けることではありません。親も同様に思います。
反発はむしろ健全な子どもたちの自己防衛作用のようにも思います。反発せず、親の意見に従うことを思春期になっても続けていると、精神のバランスが崩れて、摂食障害などを起こす場合もあるように思います。
親子の絆をより太く、強くするためには、子どもを一つと人格として認め、それなりの精神の礼節をもって意思疎通を図り、自らの生きている目的を子どもに明らかにして、そのゴールに向かって一緒に進むという作業を進めていけばいいのではないでしょうか。
勉強は、決してゴールではありません。あくまでも通過点です。人生のゴール、それを子どもに示すことで行くべき道を共有できると確信します。