休日コラム 正月三が日―体力過信の増上慢
明日、金曜日から公官庁は仕事を始めますが、
一般企業は月曜日からというところが多いようです。
お正月の気分も仕事がスタートするとあっという間に、
日常に変化するというのが、私たち一般の認識かもしれません。
今年の年末年始は私にとって今までにないものでした。
暮にひいた風邪がなかなか治らないのです。
「普段」であれば風邪をひくきっかけとともに、
治るきっかけも明確に自覚できるのですが、今年は治るきっかけを
つかみ損なってしまいました。
すべては、普段と違った日常の変化に体がついていけなかったと思います。
年末のことですので、外での飲食も多く、
それ自体が体に負荷をかける原因を作っているのかもしれません。
このブログを読んでいただいている人の年齢は、
かなりのレンジに散らばっていると思いますが、
あえて還暦間近の私に言わせてもらえば、今までの人生で精神と
体のバランスが一番難しいときにあると思います。
体力のピークは遠の昔に過ぎていることは、理解できます。しかし、
ひょっとしたきっかけで、それを追いかけてみたくなるのも人情です。
たとえば、剣道では、年齢が増すにつれて、昇段をしていくので、
柔道、空手、ボクシングなどのフルコンタクトのスポーツと比べて、
物理的な強さよりも、精神的充実度を問われることが大きいのです。
それゆえに、若い人とも平気で対戦できます。
彼らには、「かなわない」という意識に支配されないのが、
剣道の良いところかもしれません。
テニスも若い時のように、しゃにむにボールを打つのではなく、
考えて打つようになるとともに、相手をよりよく理解しようと努めます。
考えて、理解しようとすればするほど、ミスが減るので、
その分、満足のいくゲームができます。
プロは別として、一般の人のテニスゲームを見ていると、
おおよその場合、ミスをしない方が結局勝ちます。
さらには、前年、禁煙に端を発して復活したジョギングです。
皇居5キロを走るようになって、記録は26分台が出るようになりました。
30代のころから、ジョギングは始めていましたが、
自己ベストは5キロを24分ほどではなかったかと思います。
そうすると20年も前の自分が走っている姿をその背後から見ている自分が
イメージできて、「もしかするとまだできる」などと思うわけです。
それはいいことなのですが、私の体のパーツは20年前とは違います。
その理解が甘いと、結局、納得のいく結果はでないのではないかと思います。
あるいは、一つだけ納得できても、全体としてバランスは良いはずがありません。
今回、これだけ長引いた風邪には必ずその原因があるわけですが、
一言で言うと、自分の体力過信の増上慢です。
この気付きを生かせるよう、また今、気付いたことに感謝して
明日からの仕事に精を出していきたいと思います。