★小中高留学 成功の条件4 - 続勉強好き
<前日のブログに続きます>
オール5の生徒が15歳で体験した英語圏での寮生活、その強烈な文化的衝撃波は、今までの人生をひっくり返すような勢いで、彼を席巻しました。
さて、この文化的衝撃はですが、年齢によって全く異なった影響をそれぞれの留学生にもたらします。年齢が若ければ、自分が人にどう見られているかというレベルもそれほど高くはありません。また、固定概念が少ない分、順応するのも早いわけです。逆に年齢が高くなればなるほど、社会的な自分立場を意識せざるをえないため、新たな環境に対する順応性はひくくなり、適応までに時間がかかります。
日本で学習習慣が身につき、周囲からも「頭がいい」と認められ、自他共に秀才として中学校まで過ごしてきた彼ですが、留学へのチャレンジを決断した背景には、かなりの学習負担を平気で引き受けるだけの自分へのプライドと、日本で鍛えられた「やればできる」というチャレンジの精神があったことは間違えありません。
留学2年目、英語力と異文化理解が熟成されて、そこに持前の勉強好きがうまくかみ合った結果、学習面で彼は猛然とダッシュを開始します。一年間の苦労と努力が結実して、まずクラスでの発言が増えました。数学の得意だった彼はその力を利用し、多くの現地生徒に数学を教えて、友達ネットワークを拡大します。さらに、着実に学習実績を重ねることで、オーナーロール(成績優秀者リスト)選ばれ、それが定着しスーパーステューデントとして皆に認識されることになります。
もちろん、ボーディングスクールですから、スポーツは欠かせません。日本であれば、スポーツ好きの生徒にとってクラブ活動は欠かせませんが、ボーディングスクールでのスポーツは、年に3回のシーズン制です。9月から11月中旬、感謝祭前までが秋のシーズン、それから春休みまでが冬のシーズン、それから6月の学年終了までが春のシーズンです。
文武両道を実践するボーディングスクールで、彼はサッカー、ラクロス、バスケットなどにチャレンジしました。
留学三年目の年の暮れ、彼はニューヨーク、マンハッタンのとある建築事務所に赴きます。コーネル大学でアーキテクチャー(建築学)を専攻すべく同大学卒業生で現役の建築士とのインタビューに応じるためです。
日本にいても、彼はそれなりの学習実績を積み重ねて、自分の人生の道を切り開いていったことでしょう。そして、いつかどこかで海外との接点を持ったと思います。
彼にとって中学を日本で終えてからの高校留学生活とはどのような意味をもっていたでしょうか。勉強好きという資質に恵まれた彼は、その後も持ち前の勤勉さを発揮して自らの人生を着実に築いていくことでしょう。