ボーディングスクール留学 ★やる気のスイッチ
<前日のブログに続きます>
「とにかく学べ、そして大学に入ってから人生を考える。そして、なるべく偏差値の高い大学に行け、自分の限界に今、挑戦するのだ。それができないのは、甘えがあるからだ。甘えていては、社会にでてからも到底成功できない」
これでやる気のスイッチが入る生徒はとてもラッキーであり、
さらには、優秀であると思います。
一方的な指示に対して、無条件にうなずいて、黙々と文句をいわずに、
学習に取り組めるのですから。
普通、子どもたちは「なぜ」という疑問を提起します。
なぜ、学ぶのか、なぜ大学に行くのか、偏差値が高い大学と自分のやりたいこと、
成功とは何か、何が甘いのか、などはっきりとした回答がなければ、
心からの納得はありません。
問答無用の絶対的価値観は、グローバル的多様性のなかで、人の優しさ、
感謝の気持ち、受け入れる精神などであれば、無理はありませんが、
教育的方法論の世界では、現代っ子を納得させることは、容易ではありません。
今日は、感謝祭休みを目前に控え、留学して間もない生徒のお母さんから、
連絡がありました。
「うちの子が、日本から本を送ってほしいといっているのですけど・・・」
―どんな本を送って欲しいのでしょう?
「英語の参考書だというんですよ。英語がわからないから、初歩からわかるような本がいいんだそうです。そんな本、あるんですか。どうしましょう。感謝祭の休みに、英語の勉強をするといっても、授業についていけないから、日本で勉強したほうがましだなんて言うんですよ」
―それはいけません。まるで駄々っ子ではないですか。わかりました。私が話します。
ということで、私は本人と国際電話で話しました。
―元気かな?英語はどうですか。少しは解るようになった?
「あまりわかりません」
―この感謝祭の休みに帰国するのは無理だよ
「そうじゃないんです。日本にいる時に、英語の勉強してなかったので、こっちでは、日本人の先輩たちに、『こんな時になんて言うの』とかを教えてもらって、それで話してるんです。だから、英語の基礎が解るような本を送ってほしんです。それに、単語集も」
―そういうことか。よーくわかった。参考書なら、いくつか心当たりがあるから、送るよ。どうだ、そっちでの生活は楽しいか?ESLの先生は親切だと思うけど?
「めっちゃ、楽しい。先生はとてもいい人。だから、もっと英語勉強したい」
―よし、参考書、なるべく早く送るよ。
日本の場合、生徒の資質の判断は、テストの点数が基本となります。
ボーディングスクールも同じです。生徒である以上、学習は義務です。
しかし、先生と生徒の密着の仕方が
日本の学校とボーディングスクールは違うのです。
生徒と共に暮らす先生たちにとって、テストの点という結果を導く、
本人のやる気のスイッチを探すことが、彼らの使命です。
そのためのいわば、仕掛けや刺激をたくさん、豊富に持っているのが、
ボーディングスクールであると私は思います。
幸いに、私のオフィスから大きな本屋さんまでは、遠くはありません。
私は、丸善で4冊の本を買って、EMSでその日のうちに送りました。
やる気のスイッチをONにする手伝いができることは、
この仕事の喜びといえます。