連休コラム 庭掃除の知恵
まとまった休みだから取り組めることの一つに掃除があります。
母は入院中で実家には住人がいないのですが、
兄弟3人とその家族が盆暮れに集まるのは、実家であり
そのメンテナンスは欠かせません。
父の趣味で庭には一人では抱えきれないような石が5つあり、
鑑賞用の松、柾、梅、柿などが植えられています。
また、30平米くらいは芝生もあります。
今の時期、植物の生命力はたくましく、いたるところに
ドクダミ、ハコベ、アザミなどに庭が占領されているといっても
過言ではありません。
それらを私、弟、妹の三人でこの連休に集まって掃除ということになりました。
最初のうちは、手作業で芝生の上の草や柿や梅などの下に旺盛に生い茂った
草々をむしり取っていたのですが、腰への負担が激しく、重労働です。
とはいうものの草薙払い機を振り回すのには
障害物が沢山ありうまく行きません。
何か良い方法はないかと思い、あたりを見渡すと、
そこにあったのは鋤簾(じょれん)でした。
棒の先に平たい鉄の板を鋭角(75度くらい)に着けたもので、
さっと地面を薙るだけで、ばっさりと草をかき取ることができます。
根が深く行き渡っていて人手では、引っこ抜くのもままならないアザミや
ドクダミもこの器具をちょっと傾けて角で地面を掘り起こすようにすれば、
難なく根こそぎ片付けられます。
たった一つの農機具で作業効率は3倍くらいになりました。
3Kの作業で、腰にも大きな負担がかかり、
やる気もそげてしまいそうだったのですが、父と母が残した
農機具でやる気が盛り返し、9時から始めた作業も15時には終わりのめどを
立てることができました。
日常では、土に接することもない仕事をしていると、
自然を相手にした作業の方法や手順がわからず戸惑います。
そんな時、先人が残してくれた知恵を拝借すれば、
仕事が楽しくなることを学びました。
ボーディングスクールが生徒たちに実験や屋外での実習を
沢山経験させるのも、人の知恵を喚起させることにそれが
役立つからだと確信します。
家の周辺と縦15メートル、横10メートルほどの庭の草むしりと
柴刈りのすべてを終えたのは16時でした。
除草剤も撒きましたが、あと1-2回は庭掃除が必要でしょう。
次回も新たな知恵をもって掃除に兄弟で挑戦します。