日曜コラム - 海外での食事
アメリカでの休日コラム、今回の学校訪問の旅で印象に残ること、
それは、自分の身体に関して言えば食事かもしれません。
今年、三月からの禁煙で体重が増加傾向にあります。
少し気を抜くと、二三キロの増加は、一日でも達成されてしまいます。
いわんや海外をや、ということに当然なると思うのですが、
今回の旅の最初の3日間は、昼食がありませんでした。
どうして一日二食になったのか、それは、滞在中のホテルのご主人が、
朝食を私たちに給仕するときに、栄養満点だからこれで「一日オーケー」と
言ったことが、私と同行の生徒のご両親のこころに響き渡ったのだと思います。
今回は、生徒がすでにボーディングスクールで学んでいるので、
大人三人の旅なのです。
私たちは昼食を、自然なかたちで食べなくなりました。
空腹に耐えられないということはありません。
むしろ、軽快に私もお父さんもドライブをこなしています。
夜は、この場所にすでに数回足を運んでいるご両親でもあるために、
ディナーの場所に迷うことはありません。
ボーディングスクールの大学進学部長をご両親は招待して、
一緒にディナーをしました。
一メートル八十センチは有にある部長さんでしたが、年齢的には
私たちと同様、成人されたお子さんのいる人でした。
一般にアメリカ人というと、よく食べるイメージがありますが、
彼は、前菜(アペタイザー)、デザートは食まったく食べませんでした。
ワインも四人で一本程度でした。
一時間半ほどのディナーの会話は、リベラルアーツと総合大学の違い、
ご自身のお子さんの進学先、就職先、
そして、部長さんの生い立ちなど、終始笑顔で熱心に大学を語る先生に
わが子の進学を考えるご両親も安心された様子でした。
今の親の世代が若いころは、とにかく、
なんでも「大きいことはいいことだ」という世界でした。
あれから四半世紀、今は生活が量から質にシフトしていると思います。
私個人に関していえば、十年前に比べて食事の総量が半分くらい。
それでも、十分に体が維持できるように変化していると感じています。
さらに、以前は海外に出ると、とても恋しかった日本食ですが、
今では、極端にいえば、どのような食べ物でも受け入れられる
ようになっている気がします。
問題は、何を食べるかではなく、どのように食べるか、
その時の気分や雰囲気といったものが、とても大切になっていると
特に海外では感じています。良い人と良い空間がいれば、
パンとチーズのみでも、話題がお腹を満たしてくれるなどと、
空想するのは、年をとった証拠でしょうか。
いずれにしても、食べ過ぎには気をつけたいものです。