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これからの教育7 - 大学入試への道とスポーツについて

<月曜日のブログに続きます>
英数国社理以外の科目は日本では、副教科と言われます。これからの教育を考える時にこれらの副教科の捉え方、運用の仕方がとても重要と私は思います。
体育教育は、青年期に欠かすことのできない精神と身体的成長のために、とても重要な要素を持っています。もやしっ子でもいいという考え方は不健全と言えます。「でも、受験では、身体能力は試験問題としては問われないし、合格後に好きな運動をいくらでもできるから」などと考えるのは、受験生のこころを狭窄させるのみといえるのではないでしょうか。
精神も肉体ものびのびと躍動する機会を与えられて、はじめて「自分」という個性が少しずつ作られていくと私は思います。好きなことに夢中になっている時の満足感というのは、新しいことに取り組んだり、考えたり、作りだしたりするときの基礎を作ると私は思います。その機会をないがしろにして、好きでもないことを恒に強要される子どもたちがいるとすれば、どこで想像力、創造力が鍛えられるというのでしょうか。
身体を鍛え、強くする以外にスポーツの要素として精神的成長があります。あるコーチが、「努力が必ずしもすべて報われるわけではないが、努力しない人が報われることは絶対にない」と言ったそうですが、鍛えられるのは、肉体のみでなく精神(この場合は、努力を維持する意識)も同様であることをこのコーチのひとことは象徴していると思います。
しかし、野球が好きな高校生がすべて甲子園に行けるわけではありません。晴れの舞台で戦える選手になる確率は、野球を愛する高校球児の千分の一、万分の一でしょう。またこよなく野球を愛していても、190センチのピッチャーと160センチのピッチャーの投げる球のスピートが同じはずがありません。バッターも同じです。だから、野球に対する愛は誰にも負けなくても、万年補欠であるというのは、闊達な精神的成長期の子どもたちに何を示唆するでしょうか。
同じレベルの人たちと存分に戦う、とことんやる、そして勝っても負けてもさわやかな気分になり、そこから学ぶという理想を私はボーディングスクールの競技スポーツチームに見出しました。アメリカで人気のバスケットボールなどは、ひとつのボーディングスクールに4つもチームがあるのは珍しくありません。一軍から四軍まで、それぞれの技量に合わせて、チーム編成がされ、アウェイとホームに合わせて対抗試合が組まれ、いずれの試合も熱狂して行われます。
(つづく)

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