アメリカボーディングスクール その5 留学生の科目、合否決定
<前日のブログに続きます>
昨日はおもにランク3.5のボーディングスクールのESLについて述べました。ランク3のボーディングスクールの留学生用の科目取りをご紹介します。
① 英語力が低い場合:
International Literature(ESL)
International Support(ESL補習授業)
Civics, an American Perspective(社会)
Geometry Honors or Algebra 2(数学)
Science and Sustainability(理科)
An arts elective ( perhaps photography)(芸術)
② 英語力がある場合:
International Support(ESL補習)
Algebra 2 honors or Pre-calc(数学)
European Lit and Composition(国語としての英語)
Biology or Chemistry(理科)
World History(社会)
An arts elective(芸術)
上記の①と②はともに留学生のための初年度と二年目の科目です。初年度は英語力不足を補うために留学生だけの国語としての英語クラスがあります。次年度はInternational Supportという留学生のために用意された先生付きの自主学習クラス、あるいは留学生のための個別特別クラスです。
先日、私が紹介したランク3.5のボーディングスクールと今日紹介しているランク3のボーディングスクールとの0.5の入学難易度の違いはどこから来るのでしょうか。厳密にいうと、0.5の差異は各年の募集生徒数や、寮の空き状況によって変化します。平均成績やSLEPの点数が学校基準に達していなくても、面接の時の印象が良ければ、「合格」ということは十分に考えられます。また、入学学年を一年落とすという条件や、夏までにSLEPを何点上げるという条件付きで入学許可を出すということは、ボーディングスクールのアドミッションにおいては珍しいことではありません。
この状況をランク4から5の学校で考えてみると、TOEFL最低100点の英語力が必要と言われているテンスクールズですが、面接の印象と平均成績が良ければ、TOEFL100点という足切り基準が80点くらいまでに下がることはあり得ます。同様に、ランク4のボーディングスクールにおいて、TOEFL80点の足切りが70点くらいまでなら下がることは十分に考えられるわけです。
ボーディングスクールへの入学の可否は、学校訪問での印象がとても大きいということができます。
日本の中学高校入試においては、合否の公平な判断をするために、成績、テストの点数などを数値化して出てきた「値」で合否を決めるらしいですが、ボーディングスクールにおいては、アドミッションスタッフの会議で合否が決定するようです。その会議での討論材料は、参加者のYES/NOによる投票であると思います。もちろん、面接(現場・スカイプ・電話いずれも)を担当したアドミッションのスタッフが、対象志願者の基本的な説明をして、それを受けて合議してきめるという流れになります。