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ボーディングスクール - ESLについて9

<前日のブログに続きます>
英語を使おう、英語はこれから大切なものだから、なるべく早くマスターしようという意識を親子で共有することが、中等教育機関への留学においてはとても大切なとこです。留学する本人だけでなく、なぜ親も子の英語習得に意識を高めなければいけないかというと、子どもの異文化での不安を解消させるためです。彼らの不安とは、英語力不足による孤独感、焦燥感、苛立ちなどです。
実は、英語力があっても、このような不安を抱える生徒はたくさんいるのですが、留学初期は、自分自身がよく見えていませんから、てっとり早く、何でも英語力不足のせいに子どもたちはしたがります。
留学は総力戦です。
ESLというタイトルで親の意識を取り上げる理由は、中等教育留学という特殊な環境においては、家族の絆が最重要視されるべきだと私が考えているからです。今まで、解説してきたように、ESLクラスというのは、日本の英語クラスの延長ではありません。さらには、今まで日本で学習してきた受験用の英語は、そのままでは、英語圏という現場では役に立ちません。
グローバル時代のニーズとかけ離れたところにある日本の受験英語に決別し、これからの社会を見据えて留学することは、素晴らしいのですが、それを実行する本人は10代半ばですから、意識あるいは精神という考え方のソフト部分が完成されていません。それを支えるのは、一義的には親であると私は言いたいのです。
今までに蓄積された英語知識は決して無駄ではありません。しかし、留学現場においては、現実の英語と頭のなかにある既存知識を組み合わせる新たな「ソフト」が必要です。そのソフト作成に一番力を発揮するのが親ではないかと私は思っています。
そのプロセスは、落ち込んでいたり、不安感を持っている本人を支えることからはじまります。そのために、留学を実行した子供たちの勇気をたたえること、かれらを誉めること、そして何より、彼らをわが子に持ったことを「誇りに思う」気持ちをすなおにわが子に伝えることです。離れていても、家族の絆は不変であり、むしろ強く太くなることを明確に示してください。
次に、テスト結果のみの今までの学校観、教育の価値観を取り払ってあげてください。そして、クラス中心、日々の課題をこなすこと、そのために、先生や地元の生徒などと、良い関係を作るための努力をすることに精力を傾けるよう彼らを導いてゆきます。
留学は、一人では生きられないことを実感する人生観を確立することに大いに役立ちます。そのような価値観が本人にあらたな学習意欲と、自分の人生に対するチャレンジの精神を育てると私は考えます。ESLクラスは、日本人留学生の価値観が確立した時に、最大に利用できるクラスであると思います。
(この項を終わります)

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