スイス留学 - Leysin American School
Leysin American School(LAS)のもと理事長、
Ottさんがご夫妻で来日しています。今週の日曜日、帰途につくそうですが、
それまで溜池山王にある、全日空ホテルに滞在されます。
現在、LASはOttさんの息子さんたちがマネージする学校になっていますが、
さすがに、お父さんの内外に及ぼす影響は大きく、
今でも、もと理事長ご夫妻は、忙しく世界を訪問され、
卒業生たちとのネットワークを健全なものとしたり、
新規生徒募集に熱心にかつ精力的に取り組んでいます。
LASを開校したお祖父さんから数えて、三代目の息子諸氏は現在、
一所懸命にお父さんについて学校運営のノウハウを学んでいることでしょう。
Ottさんご夫妻の学校運営の基本はとてもシンプルに思えます。
下記、昨日ご夫妻から頂いた教育に対する基本的な考えをご紹介します。
A student is a candle to be lit, not a bucket to be filled.
Memory skilled learning destroys student’s creative thinking.
いずれも知識を暗記するというやり方を避けて、生徒たちが本来持っている
資質を追いかけていこうという教育方針がうかがえます。
世界から300人以上の生徒を集め、彼らを責任を持って育てて、
大学に進学させるという作業はとてもたいへんなことです。
生徒間の学習格差、国による教育制度の違い、そしてなにより、
24時間生徒を管理するなかでの各人の生活格差など、
乗り越えなければならないハードルは毎日学校のどこかで今でも、
発生していると私は思います。
おそらく、進学する大学にのみ教育をフォーカスしたとすれば、
LASは存在できなかったと思うのです。
Ottさんは自分の父親から受け継いだ学校をさらに充実させて、
生徒を増やしたわけですが、奥さんのDorisさんの力なくしては、
今の実績への到達はとても困難であったと思います。
上記のフレーズを教えてくれたのは、Dorisさんです。
彼女は、LASにおいては、いつも生徒と一緒にあります。
時には、怖い先生であり、時には面倒見のよい
ビッグマザーという存在です。その彼女が、コメントします。
「子どもたちはね、機械じゃないのだから、何かを覚えこませようとしても、そう簡単にうまくはいかないのです。彼らをよーく見て、理解し、できそうなことを、与えてあげる。そしたら、ポッとキャンドルに火が燈り、ずっとその火は消えないのよ。すべてはそこから始まります」
話そのものは観念的ですが、おそらく、これがDorisさんが
長年、子どもたちとかかわってきた実感なのだと思います。
彼女はわが子もLASの生徒も分け隔てなく愛したと思います。
それがDorisさんのすなおな姿であり、無理のない生き方なのだと思います。
彼女に比べると、経験の少ない私ですが、その内容は間違えなく一致します。
LASでは通常の6時間の授業に加えて、
1時間をインターネット学習としたそうです。
ネットで公開されているスタンフォード大学の講義を教材にするという
試みにチャレンジしているとのことです。
アメリカのランキング上位の大学は、自らの講座をネット上で
公開することを是としていますから、学校という組織がその気になれば、
世界の財産とも言える貴重な講義を無料で活用できるわけです。
それを見逃さずに、素早く利用する、このアイディアはおそらく、
Ottさん、奥さんでなくご主人によるものでしょう。
夫婦が一体となり教育にあたり、その意思が正確に子どもたちに引き継がれる。
LASはこれから楽しみな学校であると思います。