チョートの日本人留学生
アメリカボーディングスクールのなかで最難関校の一つ、
Choate Rosemary Hallを今日訪問し、4人の日本人生徒と会いました。
チョート・ローズマリー・ホールが故ケネディ大統領の母校であることは、
今までに数回ブログで述べました。今回のチョート訪問は、
日本の体育教育のあり方を考える国立大学の準教授の人たち四名との訪問です。
チョートの計らいで、この学校に在学する四名の日本人生徒と
話す機会に恵まれました。四人とも素晴らしい生徒でした。
第一に、日本語が完璧でした。生活言語が英語であるにもかからず、
また、親がニューヨーク、ハワイなどに在住しているのにもかかわらず、
四人とも日本語を正しく話します。
彼らの親の基礎教育がしっかりしていることが理解できます。
四人に「日本についてどう思うか」聞いてみました。
「平和な国」、「食べ物がおいしい」、「人を思いやる」などの答えがありました。
アメリカのボーディングスクールでの生活が日常で、自宅が日本以外にある
彼らにとって、故郷である日本がどのように彼らのこころに映っているか、
私は是非知りたいと思っていたからです。
彼らのシンプルな答えのなかに私は自分にとり、また日本の若者にとって、
未来を考える上でとても大切な要素が含まれていると思いました。
まず、「平和な国」ということについては、アメリカで暮らす彼らにとって、
アメリカから見た世界は平和ではないということを示しているように、
思います。それほど、極端ではないにしても、中東、アフリカ、
東ヨーロッパなどの地域では、紛争が絶えません。また、最近のギリシャに
端を発するヨーロッパ諸国の「国の破綻」もアメリカでは情報が
とても身近に切実に感じられることでしょう。
「食べ物がおいしい」ということについては、「そうですね」
と単純明快に私は答えました。食文化については、
日本は世界一と思っているのは、留学を経験した人々にとっては、
共有できる観念であると思います。
「人を思いやる」ということについてですが、これは
私たち日本人の世界に誇るべき特性といえると思います。
この発言は女子生徒からでしたが、彼女は折に触れて、
ルームメイトをはじめとして、彼女の友達らの自分勝手とも思える
振る舞いに驚くことがあるようです。
そのような時、彼女は「日本人でよかった」と思うことでしょう。
自分が良くないと思う異文化での慣習を彼女は決して
模倣したりはしないと思います。
一昨年のことになりますが、私はブログで基礎教育について
一週間ほどコメントしました。知識を蓄積する前に、人として他人を
受け入れ、経緯を払い、感謝することができることを基礎教育としました。
今でも当然のことながら、私の「基礎教育」に対する信念は
揺らぐことはありません。
基礎教育がしっかりしているチョートの日本人留学生に私は、
とても明るい気持ちになり、元気をもらいました。
また、この仕事に対する意義と意欲を改めて認識しています。
ぜひとも一人でも多くの人に世界の中から教育を選んでほしいと思っています。