英語と日本語の特性
アグレッシブという英単語があります。積極的よりも強いいわば、
攻撃的、貪欲なといった意味を持つ単語と私は思っています。
日本語と比較するとこの言葉が英語にぴったりと合うように思います。
私が現在、お世話する生徒のなかには、英語と日本語が対等使える
あるいは、使えるようになった生徒が多くいます。
彼らの親が英語を話せる場合、親子喧嘩はおそらく英語です。
以前、私はブログで「親子喧嘩は犬も食わない」というコメントを
したことがありますが、子どもが英語、親が日本語の親子喧嘩のやり取りを
聞いていて、英語という言語が「攻撃的」で、日本語が
受動的であることを実感します。
子どもが熱くなって、機関銃のように、ガンガンと言葉をお母さんに
浴びせかけるわけですが、それに対して、お母さんはというと、
日本語で同じように応戦するわけではないのです。
英語が10とすれば、日本語は3くらいしか返さない。
「親子喧嘩なら、日本人の親子、英語圏の親子でも同じこと」
「それは、親と子の性格による」
「親子喧嘩の内容によりことなる」
かもしれません。しかし、私自身も、英語を話している、あるいは
書いている時のほうが、日本語のそれと比べて、
直線的、言いたいこと中心的、時にアグレッシブにすんなりなり得ます。
英語対英語であれば、当然のことながら、撃ちあいのようになります。
洋画でお互いが、一方的に話しまくる場面を皆さんは一度ならずとも、
見たことがあると思います。
それに対して、日本語ですが、邦画でお互いが一方的に喋りまくる
そんな場面を私はあまり見たことがありません。
究極まで我慢に我慢を重ね、爆発したらもうおしまいというのが、
日本語のパターンです。
バイリンガル、バイカルチャーの親子喧嘩に同席できたことは、
私にとって英語と日本語の特性を考えさせられるきっかけを
もらったわけで、このご家族に大変感謝しています。
英語の特性を単語で表現すれば、前述のアグレッシブが最適と思いますが、
それに対して、日本語はパッシブ(受動的)であると思います。
通常の会話では、ほとんど主語を除いて成り立ちますし、
英語のIとYOUにあたる日本語の単語は方言も含めれば相当数になり、
標準語でも立場や状況によって多々使い分けられます。
たとえば、英語(おおよそヨーロッパ言語はみなこの「種」ですが)の場合、
相手が誰であれ、YOUですが、日本の場合、「あなた」ではありません。
そして、ほとんどの場合、日本語においては、YOUを言いません。
英語では「動作主」がとても大切で、常に「だれが」、「何が」を
明確にて言葉、文章は展開されます。主語の省いても、正しい文書が
作れる日本語とはその根本が違うと思います。
さて、その特性を中等教育で英語学習に反映させるとどうなるでしょうか。
つづく