中等教育の選択肢
円高が止まりません。円が高いというよりも、ドルの価値が
下がっているのではないかと思います。
これから、ドルがその価値を上げて、円安があるかどうか、
私は、長い目で見ると、ドルが以前の勢いを盛り返すことには疑問を感じます。
世界通貨としてのドル、世界言語としての英語、戦後世界を
圧倒的にリードしてきたアメリカですが、そろそろそのリーダーシップを
世界の国々と共存する時ではないかと思います。
歴史を振り返ってみれば明らかですが、かつて栄えた国は必ず衰退します。
これからもアメリカはドルを世界基軸通貨とする意地を張り続けるでしょうが、
中国、インド、ベトナムなど、かつて貧しかったアジアの国々の
ハングリーパワーが次世代の世界をリードするかもしれません。
また、豊富な資源を持ち、これから伸びる意欲を十分に持てる、南アメリカ諸国、
そしてアフリカの国々の台頭も考えられるのではないでしょうか。
アメリカのサブプライムローン破たん、リーマン・ショック、そして、
止まらないドル安など、ここ数年、アメリカ全体の活力が減ってきていることに、
私たちは気づき始めています。
世界でもトップクラスの大学が豊富にあり、優秀な人材が豊富で、
豊かな生活をすることができるアメリカがなぜ衰退してゆくのでしょうか。
優秀、有能、豊か、便利、日本もアメリカも資本主義のなかにあって、
その富をうまく使いこなせなかったのかもしれません。
成績優秀、頭脳明晰な人達が豊富にいても、
足るを知らなかったのかもしれません。
今日の話題は「中等教育の選択肢」なのですが、
長い前置きに成ってしまいました。
そのアメリカにあっても、大学の世界的な人気は衰えていないと思います。
むしろ、アジアの国々の優秀な生徒たちは、アメリカの大学を目指して、
一所懸命に勉強しています。そして、成果を上げていると思います。
なぜでしょうか。私は、そこに世界の多くの人があこがれる教育が
あるからであると思います。では、彼らは何にあこがれるのでしょうか。
それは、日本の多くの受験生が東大に入学することに
あこがれるのと、何がどのように違うのでしょうか。
私はこれからの時代を考えるとき、教育の選択肢をワイドに
考えるのが得策と思っていて、それをブログで書き続けています。
その根本にあるのは、知識ではなく、ものごとを完遂する力であり、
自分自身に徹底的に納得する生き方の追求であるからです。
そのために、10代の若者にはよりおとなとの対話が必要ですし、
いろいろな苦難を乗り切る努力が必要です。
それは、画一的なシステムのなかでは達成することが難しく、
意外と学生時代というのは、早く過ぎ去ってしまいます。
教育に対する投資をいつどこで行うか、その選択肢を
中等教育時代に世界で考えてみるというのが、私の一生の課題です。