日曜コラム パレスサイドビル
私のオフィスがあるパレスサイドビルは、毎日新聞の本社ビルです。
一階の受付付近には小学生の団体が新聞社見に来ます。
さすがに、社会人の人たちの見学はありませんが、
就職情報で有名な「マイナビ」もこのビルに入っているので、
リクルートスーツ姿の若い男女が四六時中、この建物に出入りしています。
日曜日の午前八時、TBSの関口宏さんが司会する番組で
コメンテーターの一人、口ひげに白髪の人は、毎日新聞の主筆だそうです。
エレベータに乗るとき、九階フロアのレストランアラスカ付近、
時々、地上階でお見受けしますが、元気の良い人で、自分の意見も明確と
感じられます。
世界の情勢や紛争、経済、社会などの難しいテーマをわかりやすく
解説することで人気の人もよく見かけます。
皇居が目の前であること、屋上がオープンであることなどから、
テレビドラマなどの屋上シーンのうち、数回に一度はパレスサイドビルです。
皇居を一望し、首都東京全部を俯瞰できるこのビルの屋上は、
とても気分爽快になります。平日、十二時から午後二時まで、
解放されますので、ぜひお時間のある人はその景観を楽しんでください。
東西線の竹橋駅とパレスサイドビルは直結していて、b1出口は
エレベータフロアへの入り口と、オフィスへのエスカレータおよび
階段口の二つがあります。
地下一階は食堂階になっています。
この階で有名なのが、赤坂飯店のタンタン麺です。
毎日、昼十二時を過ぎると四十分ほど必ず列ができます。
このタンタン麺は、とっても、とっても辛くスープは濃厚です。
辛いものが苦手な私は、列に並んでまで食べようとは思わないのですが、
友人やお客様に「お昼の食事」を尋ねられたりした時には、
必ず紹介します。みな、「おいしかった」と言ってくれるのは、
お世辞ではないと思います。
コックさんが手で麺を練り、手作りでこころをこめてスープを作り、
辛くするから、彼らの愛情が込められているのでしょう。
最近、百円ショップを全国に展開している会社がこのビルに
引っ越してきました。二フロアを独占しているようですが、
私のオフィスの九階から食堂階に下りてゆくのに、止まる階数が
多くなったのはちょっと不便です。しかし、1階にオープンした
ビル内の百円ショップは、とても便利です。
さらには、ドリップコーヒー、スナック菓子なども置いてあり、
彼らのTPOに合わせたアイディアにはハッツオフです。
小さな子どもたちや家族連れもこのビルをよく訪れます。
今年の仕事始めの日、東西線を降りた二人の幼稚園児くらいの子どもが、
電車の開閉を担当する車掌に「こんにちは~」と挨拶する光景がありました。
車掌も気さくに「こんにちは」。
子どもたちは、お母さんに、「電車のおじさん、こたえてくれたよぉ」と
報告していました。
無邪気な子どもたちを見ていると、私は自然に微笑みます。
定礎が六十六年と刻まれてるこのビルは古くはありますが、
交通至便で使い勝手のよい建物です。