謹賀新年
平成二十四年元旦、皆さん、明けましておめでとうございます。
多くの人たちに支えられて、私の留学を中心とした、
教育コンサルティングは三十一年目になりました。
今年も異文化体験を希望する人を一人でも多くお世話したく思っています。
世界と日本は、今、楽観できない状況にあると思います。
景気の低迷が続き、世界の先進国である、欧米諸国、日本は
国家の借金が増えるばかりで、その返済の具体的な方策を
いかなる政治家からも政府の要人からも、聞いたことがありません。
年金制度が数十年後には、破たんすると多くの識者は言っています。
このような社会状況のなかで、将来を担う若者を育てるため、
世界規模で教育の役割がとても重要になると私は思います。
社会に出てから、大卒者が育てられた時代は
もうないと考えるのが、妥当であると思います。
大企業、公官庁に就職することで、安定した生活を手に入れられた
時代もとうに過ぎたのではないでしょうか。
また、小さな地域が子どもたちを育ててくれた社会も
豊かさと便利さが増すにしたがって、消えて行ったように思います。
私の希望は、子どもたちが「教育」の主役になることです。
大人の都合でなく、教育を受ける子どもたちが、勉強を楽しく、
学校に行くことにわくわくし、好奇心を生かせる教育を探すことです。
なるべく、早くのうちから精神的に自立してほしい。
小さなうちから、異文化を体験することで、生きる価値観の多様性を
学ぶというよりも、体験、体感してほしい。
そうすることで、自分を見つめ、自分の生きかたを考えてほしい。
それが可能な本物の教育を探し続けてゆきたいと私は思います。
本物かどうかを決めるのは、それを受ける人物です。
学校側の宣伝文句、数字によるデータなどは、あくまでも参考であり、
「自分にあった学校」を求めるその場所は日本のみではなく、
世界であると私は確信しています。
10代なかばにして、家族と離れるのは、現実に子どもよりも、
親のほうが辛い場合がほとんどであると私は自分の経験から考えます。
故に、私は、留学という分野でありながらも、家族の絆を大切することが、
私仕事の多くの部分を占めると思っています。
子どもたちの可能性を信じ、彼らの良いこところを認めて、ほめる、
それができる環境を今年も私は世界で探し続けてゆきます。
皆さん、本年もどうぞよろしくお願いいたします。