ボーディングスクール-面接で最も大切なこと
ボーディングスクールを訪問した時、面接される側にとって最も大切なことは、自分をすなおに表現することです。日本語での面接と違って、英語で自分を表現することは、ほとんどの志願者にとって、思い通りにいくものではありません。さらに、正解を考える今までの学習習慣から、「間違ったことは言えない。自分が本当に思っていることと、相手の質問の意図が合わなかったらどうしよう」と考え込むあまり、「沈黙」してしまうケースを私は数えきれないほど経験してきました。
私は生徒たちに、面接時は「自分の意見を求められるのであって、正解不正解ではない」ともちろん言うのですが、いざ面接となると、彼らは頭が真っ白になり、本来の自分、すなわち「正解不正解」頭に戻ってしまうようです。しかしながら、10代の子どもたちの柔軟性は驚くべきもので、学校訪問も始めていった学校と、最後の学校では明らかに、彼らの態度が違います。
すなおな自分の表現、それはボーディングスクールで勉強したいという自分の気持ちを表現することであり、いわゆる「~を知っている」ということを相手に知らしめることではありません。では、ボーディングスクールで勉強したいということをどう表現するかですが、簡単に言えます。
I want to study at a boarding school.
そして、次の質問は当然ながら、
Why do you want to do so?となります。
そこで、みな考えてしまいます。そして、
I want to speak English.とほとんどの生徒が答えます。
Why do you want to speak English?という質問が返ってきます。
この質問に対する答えが最も大切なところでしょう。なぜならば、これまでのやり取りは、留学生の場合、国籍を問わずおおよそみな同じようなものだからです。小学5,6年生、そして中学生の場合、「なぜ英語を学びたいか」と突っ込まれると、それに対する回答は正直なところ、「まだ決まっていません」というのが、本音です。
英語圏で学ぶというのは、この答えを探すことなのです。これから未知なものごとにチャレンジするということです。そしてそれに対する気構えが立派な答えになります。
質問者の意図するところは、「この生徒が寮生として、うまくやってゆけるだろうか」ということです。自分が発した質問に対して、志願者が知識をもとにして正確に答えることが、かならずしも、質問者をして志願者が学校生活を有意義なものにするかどうかを断定することにはならないということです。
笑顔、明るさ、自発的に答える、自己表現は言葉だけではないなど、今まで面接要領で私は述べてきましたが、それらの原点に志願者の熱心さの表現とできるならば、熱心さを自ら追求した痕跡を面接者に伝えられれば良いということです。
もちろん、TOEFLで80点に満たない生徒が、いくら巧みな自己表現をしても、テンスクールズには合格しません。それゆえに、教育コンサルタントの意義があります。成績、特技、本人の希望、親の希望を総合して、学校選択を行うわけですから、面接機会を最大限に生かすための方法をこれからも私は追及します。