JAOS海外留学協議会20周年記念フォーラム
昨日は、JAOS(海外留学協議会)の20周年記念フォーラムが
ホテルオークラでありました。
初代の理事長で日本の国際交流に尽力なさった向鎌二郎さんは昨年に
他界されました。向さんとほぼ同時期、70年代前半に留学を事業化した、
人たちが紹介されました。アメリカ方面長期留学を中心として、
日本で初めての留学雑誌「留学ジャーナル」を生んだ元ICS
国際文化教育センター社長の山田勝さん、イギリスおよびヨーロッパ方面に
留学の軌跡を開いたUTS社長の池野健二さん、短期留学に特化して80年代、
大学生に旅行でない海外渡航のかたちを作った、ISA会長の倉橋勝さん、
オセアニアに特化して、日本の中学、高校の短期研修、及び1年留学の
さきがけを作ったオセアニア交流センターの西村紘史さん、
それぞれ独自の才覚と留学に対する情熱を結実させて、
日本の留学事業を開拓した人たちです。
JAOSは一般社団法人です。創立当時からその活動を続けている人は、
現会長の山田勝さんと、理事の私の2人だけになってしまいました。
留学にかかわる多くの人たちがJAOSでボランティアとして
活動されました。JAOSの活動は無給です。多くの留学にかかわる人々が、
忙しい本業の時間をやりくりして、留学事業者のガイドラインを
作成しました。そして、留学カウンセラーとしての知識、教養を
明確にするために、その協会を作りました。
2010年、文科省から高校生の1年留学、1名につき助成金10万円
支給は、現事務局長、林隆樹さんの政界、教育界への奔走により、
成しえたものです。
昨日のフォーラムには、英語圏大使館関係者、カナダ大使、
ニューヨーク大学、韓国の留学協議会KOSAの理事長、
JAFSA国際教育交流協議会の事務局長、株式会社アルク社長など、
100人を超す人たちが参加されました。
私は主催者側ですが、多くの皆さんにJAOSの「20歳」を、
祝福していただき、感謝しています。
JAOSの活動を通じて私が感じることは、この業界の人々は、
とても教養があり、語学におおよそ堪能であり、
異文化のことを知っていて、なにより「教育」について
とても情熱を持っているということです。
現場の留学カウンセラー、コンサルタント、アドバイザーといった
人たちは、みな一人でも多くの日本人が海外を
経験してほしいと思っています。
それは、彼ら自らの留学体験が彼らの人生にとり、
とても大きなかけがえのない影響を与えたからに間違えありません。
私がJAOS活動を始めた30代半ばを思い出します。
あれから20年、あっという間だった気がします。
JAOSを通じて、海外のいろいろな人と知己を得ました。
昨年は、私の学生当時、憧れ的存在だった、フルブライト委員会の
会長さん、サターホワイトさんと対談することができました。
JAOS活動を続けていてよかったと思います。
さて、これからの10年、JAOSの理事諸氏もそろそろ次世代に
バトンタッチをするときではないかと思います。
こころざしを同じくするのであれば、活動はフットワーク軽く、
機敏にできる若者にJAOSの活動を引き継ぐ時がそろそろ近づいています。