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USボーディングスクールの特徴-その学習内容とは

ボーディングスクールで行われている英語(国語)の授業内容をご紹介したいと思います。例となるのは私の基準でランク4のマサチューセッツ州にある
Northfield Mount Hermon Schoolです。今夏、この学校のサマースクールに参加した生徒に対しての来期の入学を勧誘する英語科部長からの手紙がコンサルタントの私にもCCメールで送られてきました。
ボーディングスクールでは、そのランキングに関係なく、授業や施設は訪問者に対してオープンです。学校説明会として特別な日を設けることもありますが、基本的には個別の訪問を歓迎し、授業や施設を外部に公開しないということはありません。
授業の内容は、詩(韻をふむものと散文)、フィクション、ノンフィクション、戯曲(ドラマ)とこれは日本とそれほど変わりません。読むこと、聞くことはその感受性と審美眼を磨くとあり、書くことにおいては正確さと論旨の明確さを学び、話すことにおいては、誠実に相手を納得させることとあります。そして、英語を学ぶベストな生徒となるために、先生たちは彼らの特性、趣向を探しだして、やる気を起こさせる努力をしているそうです。
まず、「もしあなたが、私たちの9年生(中3)の英語クラスを訪問してみたら」で授業の具体的な内容が説明されてゆきますが、詩の朗読、そして読書課題を通じて、宗教的なバックグラウンドと文学の関連を考えます。高一では、ギリシャの戯曲と中国詩について、生徒がディスカッションをしている光景があり、同様に世界文学クラスでは、その比較対象はアイルランド、オーストラリア、アフリカ文学比較に広がってゆきます。高二になると、アメリカ文学でたとえば、ナサニエル・ホーソン、ジョン・アップダイク、トニー・モリソンの人と作品、あるいは、19世紀の小説と現代の短編との比較などに話題がシフトする。
高三になると、国語クラスは選択肢が増えます。たとえば、トルコへの旅の準備として、「ルミと孤児パムク」を読む、AP(上級)英語クラスにおいてはシェークスピアのクラスで主題と文学手法について学ぶ。他の英語クラスでは「戦争」について現代と古典文学のとらえ方の違い、あるいは将来のユートピアと廃墟(dystopia)のイメージ、ノンフィクションの分野での回想録とトルーマン・カポーティーの作品について、あるいは古典の世界、ホメロスとバージル(ウエルギリウス・マロー:アメリカでは省略が頻繁に用いられます。たとえばツタンカーメン王はキングタットなど)の勉強など。
さて、ここに挙げられたテーマですが、1クラスは10人から15人。英語クラスは先生対生徒として対面するのではなく、全員が対面できるように車座になって座ります。先生が教え、生徒が学ぶというよりも、先生はナビゲータのような存在です。故に、英語クラスにおいては、ディスカッションが欠かせないのです。
たとえば、「ヘミングウェイの文章はなぜ短いのが」と先生が生徒に振ります。あるいは、「ロミオとジュリエットでなぜシェークスピアはジュリエットを死なせたか」などといえば、あれこれと生徒は言いたい放題言います。それをまとめ、彼らの高揚した気持ちを、どのようにして学習に結び付けるかをガイドするのが先生の役割です。
つづく

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