11日ボーディングスクールの特徴-入試考査の実際2
テンスクールズを私はランク5としてその入学難易度を最も高く取っていますが、ランク4の学校についても、TOEFLの点数が100点から80点に、SSATのスコアが85から70程に、GPA(grade point average:成績の平均)が4.5から4以上と、日本からの志願者にとっては、その合格の基準はかなり高いものです。ランク4と5のボーディングスクール群には、留学生のためのESLがないのが最大の特徴と言えます。ESLがなくても、留学生の受け入れができるということは、どうしてもそれらの学校に入学したい生徒が外国にいて、自国内でTOEFLやSSATの勉強をして、15歳くらいで英語を読める、書ける、話せる、聞ける分野でとても高い水準に達しているということです。特に、中国、韓国からの願書がこのランクのボーディングスクールに殺到するため、彼らは数人の枠を争って、同国人のなかで熾烈な競争を強いられています。
ランク4、5のボーディングスクールへの入学を目指す場合、TOEFLスコア、SSATスコアが日本人志願者の最大の問題点です。80点以上、70パーセンタイルを達成することはとても難しいことです。したがって、それをカバーするために学校訪問がほぼ必須となるといっていいと思います。また、4-5校を訪問することで、必ず志願者本人の好み、親の好みにも自然と順位が定まります。日本のような厳密な偏差値はボーディングスクールにはまったくありません。自分が入学する学校をSATの平均スコアと大学進学実績表から判断するアメリカ人は皆無であると思います。
ランク3の学校群は300余りのTABS加盟のボーディングスクールの中でも、数も多く、留学生受入れのためのESLクラスを備えています。ランク3と言っても実際は、TOEFLスコアでなくSLEPテストの結果を「英語力」として認めてくれる学校もあれば、TOEFLスコアを必須とする学校もあります。すなわち、ESLのあるボーディングスクールランク3のなかでもランキングがあるわけです。
毎年11月のはじめにTABSフェアーが東京で開かれ、40校以上のボーディングスクールが参加しますが、その8割がランク3、2の学校です。
ランク3以下のボーディングスクール群は生活するのに最低限の英語力と平均あるいはそれ以上の成績があれば、受け入れてくれる学校を必ず探すことができます。また、学校訪問も必須ではありません。その代りに電話(スカイプ)面接などで、志願者の英語力は確認されます。
出願するボーディングスクールのランクにかかわらず、推薦状は必要です。英語、数学、そしてほか1名たとえば、担任の先生、あるいは数学、英語以外で自分をよく評価してくれる先生に書いてもらいます。推薦状が最高に良い内容であっても、学校の成績と英語力がそれに見合っていなければ、アドミッションスタッフは推薦状を重視することはないでしょう。逆の場合であっても、推薦状が悪いからという理由で不合格になるということもないと思います。推薦状はなくてはならないものですが、それに過度の期待は禁物です。