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USボーディングスクールの特徴-入試考査の実際

テンスクールズのひとつ、Hotchkiss Schoolのアドミッションスタッフに入学考査の要素を聞きました。5つの要素の一つひとつを同等にそれぞれ評価して合否を決定するそうです。その要素とは、
1 TOEFLスコア
2 SSATスコア
3 面接と志願者のエッセイ
4 成績表
5 推薦状
TOEFLは100点以上、SSATのパーセンタイルは85%以上、成績は1から5の評価で表せば4.5以上です。TOEFL100点というのは、英検でいうと1級に合格できるレベルです。日本人留学生が特別枠で早稲田、慶応といった大学を受ける時の合格の目安となるTOEFLスコアが80点くらいと言われています。
SSATについては、日本人留学生は数学については、80%以上取ることが可能ですが、英語は大変難しく、中学生レベルで50点を超えるためにはTOEFLが最低でも70点-80点くらいは必要となるでしょう。
ここで、アイビーリーグ校への入試考査の実態を考えてみます。アメリカの大学入試はすべてAO入試です。生徒を会場に集めて行う入学試験はありません。その代りにSATがあるわけですが、アイビーリーグに願書を出す生徒のSATスコアは2000点を超えるのは当然で、なおかつ成績もいわゆるストレートAが多く、悪くても1から5の評価で4.5は超えるそうです。
試験や成績など数値化した情報をもってしては、アイビーリーグ校の志願者の合否はとても決められないのが入試の実際だと言われています。故に、彼らは面接を大変重視します。また、そのやり方も面接官3名で20分程度行うというきまった形式はないようです。志願者を学部OBと面接させることもあるようです。
話を戻して、テンスクールズへの入試を考えると、15歳の時点ですでに聞く話すという英語力はアメリカ人と対等でなければならず、加えてかなりの読解力と文書作成力が求められるわけです。読解については、英語の新聞が読めて、理解できる程度、文書作成については、提言、理由説明、結論という英作文の基本ができていることが必須です。要するに、「自分の意見」がなければ始まらないのです。それは、作文の書き方講座などで構成や手法を学ぶことは可能かもしれませんが、
その根源の「意見」を作り出すのは志願者本人です。
その意見への根拠づけについても、一般情報を網羅しても面白くもなんともない。そのようなエッセイが、アメリカの難関校の試験官を感動させるとは思えません。
英語力の水準の高さというハードルが越えられず、日本からの留学生は、成績やスポーツ面、芸術面で優れていたとしてもテンスクールズには入学できないのではないかと考えられますが、帰国子女経験のある生徒、日本のインターナショナルスクールで教育を受けた生徒、ジュニアボーディングスクールから留学を始めた生徒などで、テンスクールズで学んでいる日本人は数人います。
私があえてアイビーリーグ校の入試を引用したのは、アメリカの高校、大学入試は相似形であるということ、そして、成績やTOEFLなどの数値化された情報で合否が判定されるわけではないこと、さらに面接や本人の意見表明、学業以外本人特性がアメリカの「入試」においては重要であることをお伝えするためでした。

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