テマタ・ピークからの絶景 - ニュージーランド
テマタ・ピークはニュージーランド北島、ネピアーから十数キロ
離れたところにある小高い山です。山頂にある見晴らし台からの
風景に圧倒されました。
富士山5合目、関東関八州見晴台、サンフランシスコのツインピークス、
高尾山、エンパイアステートビル、東京タワー、などの高台からの
風景よりもこのテマタ・ピークはすごい。
まず、山頂に至る道ですが、ガードレールがありません。
山の中腹から山肌を切り取って、舗装してあるだけです。
(落ちたら自分が悪い)少し急なスロープにさしかかると、
周囲に木立など、視界を遮るものがないので、
青い空めがけて走るようになります。「道」を普通に運転していて、
腰から下の力がふわっと抜ける恐怖感を味わったのは初めてです。
ピークに着きました。ここも何もない。ちょうど、
皇居の江戸城天守閣跡のように土台があるだけです。
もちろん、人もいない、テマタチョコ、テマタ最中、
テマタせんべいなどを売る店はなく、ハンググライダーの
飛び出し台がちょこっとあるだけです。
(下がみえないようなところから飛び出すのか!!)
360度のパノラマ風景、東が海、西が山、南北に広がるはげ山、
ネピアーの街、ほかの極めて小さな町々がポツリポツリと
眼下に見えますが、人工的に視界を遮るもがこのピークには
何もありません。人の作った安全なビルやタワーからの
「すごいねえー、きれいだねえ―」とは全く違う、
そこには「自然」があります。
飛行機から見下ろす下界とも違います。
人工物からの眺めは、すべて足場が「確保」されていますが、
ただぽつんねんと山の上に簡単にあがってみてしまうと、
やっぱり怖いのです。
自力で山登りをする人の喜びは、もしかして
自然のなかで小さな小さなとてつもなく小さな自分を見つけ、
「生きていることに感謝することかなぁ~」などと
テマタ・ピークは思わせてくれるのです。
この360度のパノラマは私の稚拙な写真ではとても表現しきれません。
また、地元で留学生をお世話している古賀カナさんが言っていましたが、
日本には観光ルートとしてここは紹介されていないようです。
皆さん、ニュージーランドを訪問した際は、バンジージャンプや
ブラック/ホワイトラフティングもいいですが、ぜひ「自ら」
自動車を駆って、テマタ・ピークにお出かけください。
生きていることに感謝を感じる場所です。
学校訪問の寸暇を利用して、Go up the hillを提案していただいた、
ネピアーの留学生受け入れ会社、ヨッテコットの古賀さん、
どうもありがとうございました。