ニュージーランドという国
赤道を中心として日本から南北にほぼ同緯度にあるニュージーランドは、
留学生を積極的に受け入れている英語を母国語とする国です。
その教育制度は、母国であるイギリスの影響を大きく受け、
高校の3年間(Year11, 12,13)は、生徒自らが学習科目を
選択するようになっています。
400万人あまりの人口は、英語を母国語とする世界の国のなかで、
一番の少なく、自然を大切にし、農業と観光で成り立っている国です。
国民性は温和、親切に加えて、日本を尊重しているように思います。
かなり多くの高校で日本語を学国語として選択できます。
また、大きなホテルでは、日本語話せるニュージーランド人も
珍しくはありません。
中等教育機関が積極的に留学生を受け入れ始めたのは90年代の中頃ですが、
多くのニュージーランドの校長先生自らが積極的に日本を訪れ、
日本の高校との姉妹校提携を達成しました。
結果的にそれまで主流だったアメリカ公立高校への高校生の1年間留学は、
ニュージーランドが取って代わりました。
1年間留学だけでなく、春、夏の短期留学もニュージーランドが
多くなってきました。
アメリカと比べて、内容面では、日本側の要求に協力的で、
費用面でも他の英語圏の国々よりも優れています。
英語圏社会の特徴である個人の尊重、自発性、主体性を基本とした
学習姿勢はニュージーランドももちろん健在です。
日本のような講義形式、暗記主体の学習はこの国では、
後期中等教育の3年間においては、主流ではありません。
異文化で中等教育時代にその基本をこの国で学ぶことは、
費用面でアメリカの半分以下で済むだけでなく、
学校生活面でのサポートも徹底しています。
日本への帰国は1学年間、1回で済みます。
この点でも、イギリス、アメリカのボーディングスクールのサポートを
しのぐ留学生に対する配慮が見られます。
多様性が重んじられる社会、教育のなかで、
日本を出て学ぶ国も複数であってもいいと思います。
ニュージーランドがこれからの日本の中等教育に果たす役割は、
伸びていくと思います。