ニュージーランド留学-NCEAについて2 学内審査と学外審査など
レベル1から3で履修する科目はほとんどが1科目あたり24単位で構成されています。単位は学校内の担当教師が評価して、与えられる学内審査(Internal assessment)によるものと、11月中旬から下旬に行なわれる統一試験による学外審査(External assessment)に分けられています。
学内審査での単位認定は通年で行なわれます。簡単な単位は1時間の授業で認められ、難しい課題の単位は3週間くらいの授業が必要となります。
学外審査は学年末(11月中旬から下旬)に行なわれる統一試験の結果で認定されます。科目によっては、統一試験ではなく、作品(ポートフォリオ)提出であったり、小論文の提出であったりします。いずれも、試験終了後、1ヶ月あまりで結果が出ます。
単位の達成は3段階に分かれ、良い順にE(Excellence)、M(Merit)、A(Achieved)となります。A取得基準は与えられた課題を十分に理解していること、M取得基準はA基準をしのぐ実質的な理解が認められること、E取得基準はM基準をさらに上回る深い理解が認められるとなっていますが、点数による各段階の公示はありません。また、テストでなく、提出物で単位が審査される場合は、あらかじめ先生が単位認定に必要な学習技術について説明しますから、その内容を理解して作品や作文を完成することになります。
ニュージーランドの高校は日本のように普通科、商業科、工業科など専門分野別に設置されていません。NCEAで良好な結果を出す生徒の多い進学実績の高い学校であっても、木工室、工作室、調理室などの職業訓練のための設備が充実しています。職業に貴賎なしという考え方が徹底している結果であると思われます。
職業訓練科目にも単位は与えられますが、学術的要素の少ないものはAchieved, Not Achievedという合格、不合格のみの判定となります。
統計的にはNCEAの結果がEレベルの判定を受ける生徒はNCEA全受験者の2-3%であるとのことです。日本からの留学生の場合、NCEAの結果と共に気になるのがTOEFL、IELTSなどの英語力試験の結果です。NCEAをすべてEレベルでの単位取得にこしたことはありませんが、その先の進学という現実を考えると、NCEAだけの勉強というわけにもゆきません。
レベル2になったら、大学進学をどこの国にするかを決めて、合格のために何が求められるかを知り、それに向けて必要な学習配分をしながら進んでゆく必要があります。