日曜コラム-息子の職場:静岡の養蜂場
皆さんの連休はいかがでしたでしょうか。
私は3月に就職した二男の仕事場、静岡の清水区にある養蜂場を
観光も兼ねて連休の4日、5日に家内と長男で訪れました。
4日に久能山東照宮訪問し、5日に三保の松原と登呂遺跡に行きました。
普通の日は地元の雀の森神社にお参りしているのですが、
久能山では全く違った「気」を感じました。
参拝客でごった返しているにもかかわらず、参拝した時、
森閑とした静けさを感じました。
二礼二拍手一礼をする自分は一つなのに、「場」が違うことによって
これほどまでに感じ方が違う。
私はこころの在り方の大切さを体感します。
久能山は日光の東照宮とならび、徳川家康を祭った神社として有名ですが、
長い石段(1159段)をジグザグに登って、海を見はらす高台にある
この神社は、明らかに西側からの敵に備えるフォート(砦)の役割を
果たしたと思います。
三保の松原では、天女が自分の衣をかけたと伝えられる樹齢650年の松、
そして、その周りのとても立派な松林をのんびりと散歩しました。
曇り空で、富士山を望むことはできませんでしたが、
御穂神社から羽衣の松までを結ぶ、「神の道」を歩いて、
法隆寺への参道と全く同じ形に、日本の文化のつながりを感じました。
登呂遺跡は感動でした。
竪穴式住居、穀物を蓄える高床式倉庫、そして神事をつかさどる祭殿が
見事に復元されていました。
「この遺跡の人口はどのくらいですか」とボランティアのおじさんに質問すると、
-おおよそ100人と推定されています。建物は16棟が確認されています
とのことでした。
遺跡のとなりの水田はそのまま保存されていました。
遺跡の周囲は現在であり、遺跡の敷地内に博物館があります。
竪穴式住居に入ってみて、そこから出てくると、
なんと周囲は弥生時代になっていたといったSFのような光景はありませんでしたが、
細長の布の真ん中に穴をあけ、そこに首を通して、
腰のあたりをひもでくくった当時の衣類を着たボランティアの人たちは
大変物知りで、日本の古代を彷彿できて大変勉強になりました。温故知新。
息子の養蜂場は旧清水市の山の中にありました。
連休も土日も蜜蜂は休みませんから、息子も連休はなかったのですが、
特別の計らいで5月5日を休みにしてもらいました。
息子の職場は花を求めて日本を移動するようです。
今は、静岡ですが、夏は北海道、冬場は沖縄というのがこれからの
スケジュールになりそうです。
私が子供のころ、田んぼがレンゲの花で満たされていたあの風景を、
息子の職場に感じました。
人の手が入っていない自然が相手の仕事のようです。
なにしろ、山の中にあるちょっとした広場のようなところに、
蜜蜂が何千といる巣箱を数十個置いて、
彼らが集めてくる蜜を採取するのが今の彼の仕事です。
あっという間に大きくなった二人の息子というのが私の印象です。
年に1度くらいは、家族が一緒になる時間がほしいなあと感じる、
今年のGWでした。