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日曜コラム: 庭の風景

2週間ほど前、親指ほどの大きさだった庭の柿の木のうす緑色の葉が
すでに幼稚園児の手のひらくらいになりました。
一つだけ植えられているブロッコリーに2センチほどの実がついています。
ほうれん草はかなり成長して、味噌汁やうどんの具となっています。
しそがぽつぽつと3㎡ほどの青くなり始めた芝生の
ところどころに生えています。
茗荷も芽を出し始め、今年はいくつかあるいちごのなえのうち、
一つに花が咲きました。
ほかに、ねぎ、ピーマンが植わっています。
これから庭の植物が成長してゆくにつれて、雑草もどんどん成長します。
2-3平米の庭だから草取りといってもそれほど大変ではありませんが、
庭園となると、そのメンテナンスは春から秋にかけてとても手間がかかり、
人手も多く必要で大変だと思います。
「庭」の風景で思い出すのがニュージーランドの街にあるガーデンです。
私の経験の範囲ですが、クライストチャーチのハグレーパークの庭園、
南島の南端にある小さな町インバカーギルの庭園もとても整然として
心地よく、こころの休まるところです。
母なる国、イギリスの庭園の概念とニュージーランドの自然が上手に
融合して作られたアートを感じます。
そのきっちりした間取りのなかで植物の配置とデザインに、
イギリス人の文化特性を感じます。
日本はイギリスやニュージーランドと違って、高温多湿、
夏と冬の差がとても大きな亜熱帯的気候ですから、
とにかく植物がどんどん育ちます。これから、秋まで
ほっておけば、空き地や道路傍など、セイタカアワダチソウ、ペンペン草、
タンポポ、などに占拠されます。
梅雨と多湿、そして夏の日差しが日本をして、このような植物特性を
生み出すのでしょうが、わが国でイギリス式ガーデンを自然の中で維持するのは、
本家の数倍の労力を伴わなければならないと思います。
そして、私がかなり頻繁に行くアメリカですが、なかなか庭園にめぐり会いません。
おそらく国が広大なことと、同じ母国を持つ国でも、
けんか別れをしましたから、自国を発展させる過程で、
ゆっくりと庭いじりをしている余裕もなかったのではないかと思います。
ひとことで言うなら、私の知っているアメリカは、大雑把、煩雑、アバウトであり、
日本の庭や、イギリスのガーデンはあの自然とはマッチしません。
我が家の庭の風景からとんでもないところまで話が飛んでしまいました。
さて、これから初夏です。雨が降り、生き物が成長する季節です。
日本の人々は「元気」、「活気」、「やる気」といった躍動感や伸びる意思を
重んじているように思います。
みなさん、GWを元気にお過ごしください。

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