東日本の大地震-世界が注目しているなかで
今日は木曜日ですが、先週の金曜日の地震から、あまりにも多くのことが
起こりすぎて、あれから1ヶ月も過ぎたような印象があるのは、
私だけではないと思います。
あれからアメリカ、ニュージーランド、イギリス、カナダなど多くの学校や
受け入れ機関から励ましのメールをいただいています。
アジアの国でも終日、日本の現状が報道されているそうです。
周知の事実ですが、日本に滞在していた外国の人たちが国外に出ています。
多くの国々が日本に援助を惜しまないと声明を出していますが、
その気持ちを受け取り、私たちは前に進んで行かないといけません。
「どのように」との質問に優先順位が一番高いのは原発だと思います。
なるべく早く原発の状況を終息させないと、とにかく安心できません。
計画停電を私たちが受入れ、生活物資が不足していても、何よりもまず、
原発事故を終息させなければならない。
早く原発を冷やし、核汚染を食い止める。
そのために専門家の人たちが徹夜の努力をされていることでしょう。
その最優先の課題に勇敢な人たちが取り組もうとしています。
被ばくを防ぐ処置を行い万全で望んでも、こころのどこかに不安が隠せないなか、
その人たちは「人を救う」という義のこころで同じ人間が考案した文明の利器に
立ち向かってゆかれます。
その人たちにも当然家族があり、友人があり、大切な人たちがたくさんいます。
皆が心配していることでしょう。でも、彼らも命を燃やして使命を全う
しようとしている。
その相手は国家でも、団体でも、地球外のものでもない。
私たちが便利と豊かさを求めて、合理的に考え出した文明の頂点に立つものです。
私は「教育」がこれほど重要だと感じたことはありません。
人の想像を超えた自然の力を「知らなかった」ではすまされないということを、
誰が想像できたでしょうか。仮に想像できたとしても、「豊かさと便利さ」を
求めることにはたして打ち勝つことができたでしょうか。
帰りの電車のなかで、ある人たちのつぶやきを聞きました。
自分の子どもを北海道に行かせたのだそうです。
そのような選択をされる人も増えるのかもしれません。
今、素直に思います。私は今まで56年間生かされてきました。
あとは自分の持っている知識や経験をどうにか世の中に返したいと。
そして、日本はこの未曽有の災害から学び、世界にどう生きるかを示すのだと。
いつもよりも静かな日常です。