日曜コラム-大寒を過ぎて
こよみの上では大寒を過ぎましたが、今年は観測史上最大の「ラニーニャ現象」
とやらで、猛暑、極寒と私たちをとりまく自然は厳しくあります。
帰宅する人たちで混雑する私の住む東京郊外の駅の構内から、
石焼いもの甘いかおりがふわふわと漂ってきました。
空腹にこのにおいは刺激的です。
私の先をゆく二人ずれのOLとおぼしき女性の会話が聞こえてきました。
「あっ、なーにこの匂い」
「うーん、たまんない」
「いいよね、おいしいよね、あったかいし」
「でも、だめだめ、絶対だめ・・・」
早口で、自然で、考えて言う前に、口が勝手に言っているような印象でした。
そして、やけに深刻で、明るく自分に言い聞かせるような最後のフレーズに
私は思わず吹き出しそうになりました。
彼女らは必至に自分と戦っている。
食べだしたら止まらないのかもしれない。
甘いものはしごをしてしまうかもしれない。
実はこれは昨年の冬のことでした。
そして、1年がめぐり、今年も同じようなルーティーンが駅で繰り返されます。
きのうは駅を出たところで移動クレープ屋さんが店開きしていました。
数人の人たちが順番を待っています。
軽トラを改造したキッチンプレートの上で、
若者が絶妙の手さばきで生地をのばしています。
職人芸を見るのも楽しいといった様子でした。
甘いものは人を和やかにすると思います。
若いとき、私は絶対辛党だったのですが、
最近は時々、お母さんたちからいただくクッキーや洋菓子を
感謝をもっていただいています。
「ありがたいなあ」と思い、これからも納得できる留学のお世話を
追及してゆきたいと思っています。