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学校選定とアドミッションスタッフ(入試担当者)

面接を担当するアドミッションオフィスの担当者は訪問者にとってはその学校を代表する人となります。私の経験では生徒およびその家族が学校を決定する最重要のポイントは面接を担当したアドミッションオフィスの担当者にあるようです。
一回の学校訪問で訪れることが出来る学校の数はせいぜい6校くらいです。私はチャレンジ校、合格圏校、滑り止め校を本人の成績、英語力、家族からの意向などのデータをもとに絞り込んでゆきます。立地条件、設備、施設、費用などは極端には違いません。ですから、学校訪問をして誰と出会うか、その印象は学校にとっても生徒および家族にとって重要です。おおよそ訪問校の少なくとも半分くらいから合格をもらえるように私は学校を選定しています。では、学校の顔とも言うべきアドミッションオフィスのスタッフたちはどのような人たちなのか、皆さんに知っていただきたいと思います。
日本と違って、教育に携わる人々も北米では頻繁に学校を変わります。通常ひとつの学校での滞在期間はおおよそ3年ほどです。日本の私学では考えられないスピード転職ですが、4年以上一箇所にいることのほうが不思議です。もちろん、条件が良いから学校を変えるわけで、そこには明確な彼ら独自の人生設計があるのだと思います。良い条件を勝ち取るため、アドミッションの担当者は日々努力をしています。その実績を引っ提げて一歩一歩、自分で設計したキャリアの階段を上がってゆく、学校を変えるとういのは自分自身の実績をアピールしそれが認められるということに他なりません。
アドミッションオフィスのスタッフは学生募集を専門としクラスでの授業には参加しません。一般の会社で言えば営業職です。ですから、当然学生数を増やすことが彼らの実績となるわけです。ボーディングスクールは国内のみならず世界が生徒募集のマーケットですから、どれだけバランスよく、いろいろな州や国から優秀な学生を獲得できるかを考えます。しかし、私は学生獲得数だけでアドミッションオフィスの人々を評価しません。むしろ、その後の対応こそが彼らの能力が問われるのであり、留学生とその家族、もちろんコンサルタントにとって重要だからです。
有能で顕著な実績を上げるさまざまな分野の営業マンがほぼ例外なくそうであるように、仕事のできるアドミッションスタッフは人との出会いを大切にします。彼らが合格させた学生たちが学校でどんな活躍をしているか、彼らは学校生活に満足しているか、進学先はどこかなどを現場の先生などをとおして大まかに把握しています。もちろん、成績や生活情報はアドミッションスタッフとは別の学校担当者から親に直接に伝えられますが、学生から直接悩み相談など受ける場合はボーディングスクールの特性を発揮して、喜んで相談に乗ってあげる人とそうでない人がいるようです。
つづく

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