オーストラリアの教育-ボーディングスクール2
前日のブログより続きます。
イギリスより派生して、環境や自然に対する関心が高いオーストラリアの教育は
同じような環境を持つニュージーランドに比較して広大な国土ゆえに
ローカル色が強い傾向があると思います。
加えて、各州の教育委員会による積極的な留学生受け入れ政策により、
独立経営のインディペンデントスクールの世界戦略はあまり積極的には
思えません。
イギリスのザナイン、アメリカのテンスクールズといった頂点を極める学校群に
比較して、オーストラリアは独自のランキングシステムが見出せません。
また、個々の学校のホームページを見ても、肝心の授業料の説明が不明瞭で、
どのくらいの費用が年間かかるのかがよくわかりません。
中等教育で世界を相手にしているアメリカ、イギリスと比較すると、
オーストラリアはいかにものんびりしています。
では、教育内容なのですが、Year11とYear12の二年間が
大学進学に特化した学習内容となります。
州によって中等教育終了の呼称が異なりますが、それが問題ではありません。
要はイギリスと全く同じように、高校の最後の2年間で大学進学に
特化した学習をするということです。
ここまで書いて、私は前述のオーストラリア大使館参事官ピーターさん、
リチャードさんの言葉を思い起こします。
すなわち、オーストラリアはイギリスの教育制度を踏襲したわけですが、
母国と全く違った国土環境のために独自の展開を見せ、その特徴とするところが、
自然の尊重と職業と密接に結びついたカリキュラム構成なのです。
私は日本流に高校2年間の修了証書はどんな科目をどれだけ勉強し、
どのような統一テストを受け、その合否の基準はなにかということを、
調べてみたのですが、私よりオーストラリア留学実績のある機関や、
オーストラリア政府教育部門のサイトなどを当たりましたが、
具体的なことが書かれているサイトが見当たらないのです。
その理由は、生徒により専攻する科目が違い、
統一試験の内容も州レベルと学校レベルで分かれていて、
その詳細にいたるとまとめきれないので、
「概要」のみを語っているのだと思います。
ビクトリア州の教育制度を網羅した英語サイトも参照しましたが、
やたらと観念的であり、具体的なことが書かれていないのです。
オーストラリアの教育制度は準イギリスであると私は思います。
先日のブログの結論がぼけてしまいました。
すみません。
今のところ、はっきり申し上げられるのは、
オーストラリアの私立学校の多くがAEASという独自のテストを
採用しており、過去にその試験官を務めた私としては、
その試験の精度と査定の仕方に疑問を感じています。
オーストラリアの私立学校への入学を希望される方は、
TOEFL、IELTSなど、AEASに代る英語テストを受けて、
その点数を基準に合否を判定してくれる学校への入学をお勧めします。
中等教育終了呼称:
ニュー・サウス・ウエールズ州HSC(Higher School Certificate)
ビクトリア州、VCE(Victorian Certificate of Education)
クイーンズランド州Senior Certificate