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イギリスの教育-ボーディングスクール

イギリスボーディングスクールのサイトやパンフレットにある写真を
見る度に中世を思わせる建物に私は興味をそそられます。
イギリスボーディングスクールは他の英語圏の学校に比較して、
重厚さ、荘重さ、長年にわたる伝統を感じます。
もちろん、問題はそこで学ぶ生徒とそれを指導する先生方ですが、
イギリスボーディングスクールはニュージーランド、オーストラリアの
私立の学校と同様にほとんどの学校に制服があります。
先生も比較的固い服装のように思えます。
イギリスでは100年以上前創立されたボーディングスクールは
珍しくなく、ユニフォームがあり、寮生活となると、
ハリー・ポッターの世界を想像される方も多いと思いますが、
その撮影に使われたFettes Collegeはスコットランドのエジンバラ近郊にあり、
小学校から高校まであり、積極的に留学生を受け入れています。
イギリスにはFettes Collegeほどの生徒数で
中世的校舎を持つ学校は100校をかるく超えるのではないかと思います。
アメリカ方式の教育に慣れている私たち日本人にとり、
イギリス方式の卒業証書なしという考え方が、
理解できても、その現実性がなかなか体得できないというのが私の本音です。
高校2年生で学習教科が4科目、最終学年3年生では3科目にまでに
絞り込み、徹底して勉強し1年の成果は学年末のテストによって評価され、
その結果が大学進学のメーンとなるシステムは、日本人にとっては奇異であり、
それで固定されてしまえば、もし志望校を不合格だった場合、
再受験がどのように行なわれるか、あるいは「浪人」という概念が
イギリスにはないのか・・・。
大学受験のための「浪人生」は日本では当たり前ですが、
英語圏ではおそらく固有名詞はないと思います。
志望校に合格しなければ、合格した大学で勉強し、
そこで納得ゆかなければ、転校すればよいと
英語圏では考えられていると思います。
前述のFettes Collegeに15歳で日本の中学を卒業予定、
英語力はサバイバルレベル(生活に最低限必要な英語力)という条件で、
入学の可能性を聞いたところ、1年間でGCSE
(16歳で受ける学力試験:6-9科目程度)を受けなければならないので、
できれば、英語力を1年間でしっかり身につけて、
Aレベルに入学して欲しいといわれました。
「1年でAレベルの勉強についてゆけるだけの英語力を
獲得するのは無理でしょう」というと、
「私たちの学校では2年間でAレベルの勉強を完成する以外に
受け入れの枠はありません」と言われました。
イギリスのボーディングスクールの留学生の受け入れもアメリカのそれと同様に
学校によってかなりの格差があるようです。
なおかつ、イギリス方式の教育は日本と全く違います。
それに順応し、理解し、そこから伸びるというプロセスを
日本の若者に提供するために、イギリス方式の教育の実際をさらに
つきつめて行きたいと思います。

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