日本と英語圏教育の違い:学習環境
日本と英語圏の学習環境は相当に違います。寮滞在の場合を
取り上げて考えてみます。
教室外で:
・コンビニなどでの買い食いができない
・携帯使用が土日のみなど、かなり制限される
・電車、タクシーなどは使えない。
・パソコンの使用もかなり制限される。
・夜1時、2時まで起きていることはできない
・朝寝坊はできない
・グルメは期待できない
教室内で:
・発言のない授業はない
・眠ることは許されない
・意思表示を求められ、黙っていると置いてゆかれる
・テストの点数が評価のすべてではない
上記の示すところは、寮滞在を選んだ場合、子どもたちは
何もないところで生活するということです。
夜空には天の川が見え、リスや鹿、タヌキなどの野生の動物も徘徊するような
場所に学校はあります。
自然の豊富さはこの上ありません。
そして、日本の都会、郊外のようなところは英語圏においてはどこにもありません。
英語圏と比較し、日本の生活環境は格段に便利であり、
お金さえあれば、子どもたちも日常生活にはまったく不自由しません。
物理的に不自由しなばかりではありません。
学校においても、成績が良いということは万能の価値観であり、
「成績が良ければ」、授業中居眠りをしても文句は言われないということが、
まかり通っているとある生徒から私は聞きました。
私は日本と英語圏の学習環境で、一番大きな違いは先生と生徒との
関係であると思っています。
余談ですが、私は中学校での教育実習の2週間、
生徒の居眠りは体験しませんでした。
もし、居眠りをする生徒がいたならば、許さなかったと思います。
それでも、生徒が屁理屈をこねれば、教室外に出したでしょう。
教えることを職業とする以上、それは当たり前だと思います。
そして、英語圏では当たり前のことが、当たり前に行われています。
しかし、日本でそうでなないというところが私には不思議です。
生徒の居眠りは、息子の公立中学の授業参観でも見ましたし、
私の生徒に聞いても眠れるクラスを計算にいれて、
一日の予定を立てるなど彼らは当たり前のように言うのです。
10代の子どもたちの教育は彼らの素直さを有効に活用して、
彼らに自らの能力を引き出すということに大変な面白味が
あるのではないかと私は思います。
その基本である授業で参加しない生徒がいることは、
大きな問題であると思います。
もし、成績が良いという理由で、「日々の勉強が大変だから、
授業は寝かせてあげよう」という人がいるとすれば、
そのような人に教育される生徒はおかしな価値観を持つ危険があります。
「テスト良ければすべてよし」、これではグローバルなど程遠いと
言わざるを得ません。
つづく