留学コンシェルジュ

中学・高校留学-無人島での15歳

先週土曜日、七田チャイルドアカデミー大阪本社ビルで
英語圏の初等・中等教育について1時間ほどお話させていただきました。
各国の教育制度・事情と日本との違について、
認めてほめて愛して育てることと、ボーディングスクール教育との
共通点などが今回のお話しのテーマでした。
私が皆さんに向けて情報発信をするとき、
必ずお伝えする「仮説」があります。「無人島での15歳の生活」です。
もしタイムマシンがあったとして、大和時代から現代までの15歳の
子ども10名程度を選んで無人島でサバイバル生活をさせたとします。
現代の子どもは生き残れず、昔の子どもたちのみが生き残るでしょうか。
私の答えは「NO」です。
それを私は30年間のコンサルティング経験を通じて実感しています。
留学初期の子どもたちの状況を検討してみます。
・ 英語力ほぼゼロ
・ 友達完全にゼロ
・ 文化生活習慣はある程度共通
・ 孤独度極めて極限に近い
留学初期というのは、精神的無人島状態だと私は感じています。
多くのおかあさんが後日談として、留学当初は本人からの
「帰国する電話がかかってくるのではと不安だった」と
私に教えてくれました。
その不安が結局現実のものとなった家族はゼロなのです。
子どもが異文化生活に耐えかねて帰国するという状況は
極めてまれです。
帰国せざるを得ない子どもは留学以前に本人に問題が内在している
場合がほとんどであり、それ故に留学という教育投資は
相当なリスクが伴うことを、私は親に伝えます。
小学、中学、高校留学において、私の経験の範囲で言えば、
途中帰国は1-2パーセントです。
おそらくですが、留学というのは年齢が低ければ低いほど、
途中帰国のリスクは下がると思います。
これは主に子どもたちが生まれながらにして持っているところの
「環境順応性」が年齢に比例し自分の属する社会に
適応されるためであると思います。
子どもの精神の柔軟性は強く、太く、その特性を異文化で
伸ばせるものと私は自分の経験上、確信しています。
前述の留学初期状況がそのとおり当てはまった留学生の一人に
私の息子がいます。
家内も私も息子、隆一が途中で帰国することは
殆ど「思いつかない考え」であったと思います。
英語ができない、友達いない、食べるものも違う、生活もちがう
だから「ダメ」かもしれないほど、現実は甘くはありません。
英語力がゼロでも、
友達がいなくても、
食べ物や生活習慣の違いがあっても、
孤独でも、
家族と離れていても、結局、子どもたちは生きてゆけるのです。
もちろん、親の「愛」は絶対のものという前提のもとにです。
つづく

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