小・中・高校留学-生徒にとっての一大事
おとなにとっては些細なできことでも、現場の生徒にとっては
一大事であることもたくさんあります。
寮・ホームステイでの日常のトラブル、学校での不満等、
その対応について相談を受けるケースがあります。
通常、日常のことは、お母さんにその第一報が行きます。
お母さんが解決できないようなときには、
私に相談および対応への依頼があります。
また、ある程度留学経験を経て、社会的に成長すると、
具体的な依頼事項は私に直接くることももちろんあります。
未熟であってもなくても、彼らとの対話は私にとって、
ほとんどがケーススタディとして、私の経験に蓄積され、
E-コンシェルジュとしてのお世話のクオリティーを上げるのに、
役だっています。
親との会話でも共通して言えることがあります。
それは、もしかすると私たち社会人の日常でも
起こっていることかもしれません。
おおよそ、私と生徒および親の会話は、要件5分、雑談30分以上です。
要件はメモして、対処をする場合と、私の判断で即決する場合があります。
たとえば、寮・ホームステイで洗濯物がよくなくなるという場合です。
これは、ホストや学校にその対応を依頼するまでもなく、
本人が自分の名前を洗濯物のどこかに明記すればおおよそ解決します。
小学校から高校までの一貫校などの場合、上級生として留学生が、
小学生の面倒をみるなどということもあります。
ルームメイトとのいざこざ、気に入らない先生への愚痴、
そして、友達との仲たがい。
さすがに、恋愛相談というのは、彼らの間では日常でしょうが、
私にもたらされるのは、「結果後」ですね。
いずれも生徒たちの切実な願いを聞くと心得ています。
私はお世話している子どもたちとの対話で絶対にぶれない軸を
持つことをいつも心がけています。
それは、彼らを私の子どもとして対応することです。
「自分のことで大変なのに、下級生、それも小さい子の面倒みろなど、
どうかしてるよ」と生徒。
「いずれは君もわが子を持つではないか。そのくらい、なんてことない」
と私は、彼らに言います。それが素直な私のこころです。
わが子の留学は2002年から3年間でした。
私は、多少の家内との意見の食い違いがありましたが、
夫婦とも、私たちの意見を聞き入れないわがままを子どもが
あくまでも主張した場合は、息子の自己主張を認める代わりに、
彼に経済的にも自立させるつもりでいました。
すなわち、学生やめて働けということです。
その親の覚悟を子どもは、精神のアンテナで感じ取ったようです。
恥ずかしながらわが子は勉強にはあまり興味を示さず、
コンピュータばかりやっていて、ホストのおばあちゃんから、
「彼は若者らしくない」とまで言われましたが、
私はその点に関しては、ホストに物理的迷惑をかけない限り、
ほっておきました。
つづく