小・中・高校留学-家族のグローバル化2
グローバル化の原点には、文化を超えた価値観の共有があると私は思います。
価値観とは人により千差万別であると思いますが、
とりわけ生きるために優先される価値観とは何かと私は考えます。
10代の子どもたちに私が一番感じてほしいこととは、
感謝の気持ちであり、言葉にすれば「ありがとう」が自然にこころから
発せられることであると思います。
私たちは1日何度「ありがとう」という機会を持つでしょうか。
「すみません」や「どうも」ということは習慣化していても、
「ありがとう」という発言(行動)はどうでしょうか。
グローバル化ゆえに特別な知識や手法が必要であるとすれば、
それは情報交換のための道具としての言葉であると私は思います。
相手を理解し、自分を伝えるためには当然コミュニケーションが必要ですが、
あくまでもそれは目的ではありません。
それは本来、点数化されて、人と比べられる種類のものではありません。
たとえばわが子の留学により、家族のグローバル化が推進されるとすれば、
どのようなことでしょうか。
毎朝、マヌカハニーをパンにつけるたびに彼の国にいるわが子を思い出す。
新聞で中国人の訪日人数の増加のが報じられれば、わが子が世話になっている
国で活躍している中国系移住者の人たちが思い出される。
教育者、投資家、商人、ビジネスマンなど、中華思想独特の行動や言動。
結果として、わが子がお世話になっている国に感謝と興味が強くなり、
自然と英語圏文化のことを知りたくなる。
知るだけではなく、その国を訪問し、わが子をお世話してくれている人
のみならず、そこに暮らす人々にもThank youと言いたくはならないでしょうか。
10代で家族を離れ、人間関係ゼロ、コミュニケーションツールゼロ、
前知識ほぼゼロのなかで、愚痴を言いながらも、
「帰る」と言わないわが子の生きる力にお母さん方は安堵と笑みを浮かべる。
親子で「ありがとう」と言えることは、親の至福であり、
子どもの夢の実現化のステップその1であると思います。
帰るという発言どころか、「学校が楽しい」というメッセージがあったとすれば、
それこそが、グローバル効果ではないでしょうか。
わが子の教育をさかのぼり、幼少時はどうだったろうかと思いを馳せてみてください。
一緒に通った教室、そこでのたくさんの人との出会い、失敗や感動する出来事。
「昔は良かった」という回想ではなく、過去のわが子情報をレビューすることで、
未来につながるヒントがたくさん含まれているのではないでしょうか。
すくなくとも、人類は歴史を学ぶことで、未来の道しるべとしていると思います。
「夢は現実化する」と殆どの自己啓発の専門家は言っています。
彼らがたとえNOと言っても、私は子どもたちの精神が
異文化で磨かれることを知っています。
精神が輝けば、自然と自分の思う人生を生きるようにできているのが
人間なのだと思います。
簡単ではありませんし、子どもたちには酷なこともあります。
彼らの心こそを認めて、ほめて、愛してあげてください。
そうすれば、親も子どもにたいして、素直になれます。
やりとおすことの重要性を否定する親御さんは一人もいないと思います。
「いわんや子どもをや」であると私は信じています。