ボーディングスクール留学-熟練ESL教師とは
ある留学熱心なお父さんが、以前にアメリカのボーディングスクールを
訪問した時の印象を語ってくれました。
これから、ボーディングスクール留学を目指している皆さんに参考にして
いただければ幸いです。
親の立場でのわが子の留学に関する重要事項は、
留学先の教育の[質]と留学する本人のマッチングであると思います。
学校のシステム、設備、クラスのサイズ、など「質」を
決定する要素は、多々あると思います。
その中で、最も大切なものが、学校を運営する「人物」であると私は思います。
学校訪問の際、お父さんは本人の英語力不足をどのようにして、
彼らが補ってくれるのかを面接の際にそれぞれの学校で質問したそうです。
おおよその学校が楽観的に、「子どもたちは自然に伸びて行く」というなかで、
あるESLの先生は、下記のようなコメントをしたそうです。
・生徒自身がどこに目標を置くかによって、学習量、学術習得の程度は異なる。
・少人数制のクラスはそれぞれの目標達成のために考えられている。
・(目標を定めたら)達成のために時に厳しい目を持って生徒に接する。
・学術習得技術(study skills)には、多々方法論があろうが、
私は自分の全部がstudy skillsであると思っている。
ある日本の教育機関で少人数クラス(40名→20名程度)の試験的運用が行われた時、
結果としてのテストの点数の上昇はそれほどみられなかったそうです。
しかし、教える側の満足は明確だったそうです。
そのギャップは、教える側と教えられる側の目標意識の違いに
あるのではないかと私は思います。
クラスサイズは教育の質の維持のため重要ですが
「質」そのものの本質を生徒と先生が明確に共有しないと、
物理的に少人数だから教えやすいということが、
双方にとって満足する結果に結びつかないのだと思います。
一人ひとりの希望とそれを実現するために力量を図る。
そして、希望実現のため本人のstudy skillsの現実をまず、先生が把握する。
そこで、最も大切なことは、それを親も理解して、
本人に暗記式詰め込みのみを強要することなく、先生と連携して、
その実現のために本人の精神的バックアップを図る。
そのような構図が自然と描ける先生が私はプロであると思います。
もちろん、プロの教育者は世界中にいます。
日本にもたくさんのプロが存在していると思います。
しかし、プロの存在は受け身ではなかなか探せないのが現実ではないでしょうか。
目標意識がはっきりとしていて、それに一心不乱に向える子どもたちも
もちろんたくさん存在すると思います。
教育の質の高さがあったからこそ、日本もアメリカもそして世界の多くの国が、
現在の世界の繁栄を享受できていると思います。
問題は、これからです。
グローバル化、フラット化が進む世界にあり、
自己責任による、自己選択がそれゆえに、
一層重要であるとは考えられないでしょうか。