#2 ジュニアボーディングスクールから高校へ
<昨日のブログに続きます>
ジュニアボーディングスクールから高校としてのボーディングスクールへの準備は学業面と生活面に分けることができます。留学生の場合は、その両方の面において英語力不足を徹底して補うことが必要になります。
生活面においては、学校が終れば習い事と勉強でぎっしりと詰まったスケジュールをボーディングスクール型に変えることになります。忙しさは日本でもボーディングスクールでも変わりはありませんが、その内容は劇的に変わります。
第一に、スポーツが必須となります。ボーディングスクールには日本のようなクラブ活動としてのスポーツはありません。体育のクラスがない代わりに授業が終わると2時間あまりのスポーツ活動が生徒たちには課せられます。
スポーツの種目は秋、冬、春(夏は休みのためありません)の3シーズンで変わります。シーズンオフに自分の好きなスポーツを任意で自由時間に行うことを学校は妨げはしませんが、他校との対抗試合やそれぞれの学区や州レベルでのリーグ戦はありません。
学業ばかりでスポーツを殆ど行っていなかった留学生も授業終了後のスポーツ参加は必須となります。スポーツが得意でない生徒や、芸術、音楽に特化したい生徒のためには、レクリエーションとしてのスポーツも用意されているので、強制的にやらされるというよりも自分の興味と体力、能力にあった運動を自らが選択することになります。
寮での生活も日本には全くなかった要素です。そこでの生活の最も重要な点はルームメイトという他人との共同生活でしょう。ボーディングスクールの寮2人部屋の広さは6-8畳ほどですが、部屋の整理整頓、カーテンやポスターなどの装飾など今までは、自分で好きなようにやっていたことが、すべて他人との協調のもとに行わなければなりません。中学から高校時代にそのような経験をするということは、大人へのステップとして学業準備と共にとても重要なことです。
ルームメイトの聞いている音楽がヘッドフォンから漏れて集中できない。シャワーの頻度が少なく体臭が気になる。時間の使い方が自分とは全く異なり気になる。気遣いをとても重んじる日本の文化で育った生徒たちは、ルームメイトへの不満をどのように解消するか、その方法を学び、解決への行動を起こすことが彼らを社会的に成長させる重要な機会になります。