留学コンシェルジュ

中学・高校留学 サマースクールとバケーション

サマースクールが終盤を迎え、生徒たちの成績を見るにつけ、
彼らの現地生活をイメージしています。
基礎学力がある生徒は、知識でなく、それまでに身に付けた習慣が
評価されることは大変うれしく、ほほえましく、私にとって楽しいひとときです。
決して難解な問題が解けたわけでもなく、
英語が流暢に話せるようになったわけでもありません。
しかし、確実に彼らの学習力は伸びています。
どのような点が評価対象かと言うと、
・遅刻せず、毎日しっかり授業に出る。
・課題に対して、準備(宿題)を怠らず、結果を再検討する。
・授業に参加するための努力をしているかどうか。
・先生の言うことを理解し、的確なアクションができるかどうか。
・自分の意見を表現できるかどうか。
すでに皆さんはお気づきと思いますが、「留学」というタイトルがなくても、
学術習得の程度を勘案するさいに、「教育現場」で行われている共通項目です。
日本でのサマースクール(予備校、塾、公立校、私立校)でも、
同様のプロセスを経て、生徒は休みたいサマーを返上し、
学習に専念するわけです。
あえて「留学」というカテゴリーでいえば、参加者には
「目標達成」のエールも、鉢巻きもなく、午前と午後、勉強をしたあとは、
楽しい遊びがあり、週末ともなれば、近くのモールや遊園地、映画館などで、
友達と買い物を楽しんだり、映像しか解らない映画を見たり、
巨大規模で森閑とした博物館で過去の遺物に接したりして、
こころに刺激を受け、それを楽しんでいるわけです。
私のアメリカサマースクール体験から言えば、生徒だけでなく、
先生もけっこうサマースクールを楽しんでいるということです。
特に、アウティング(遠足)などで、遊園地や博物館に行くときに、
先生が自分の子どもを連れてゆくという光景を何度も目にしました。
「公と私」、「生徒指導」という面から、私には彼らの公私混同が
理解できない驚きであったのですが、自分も彼らの文化に慣らされ、
わが子も成人する年になると、「それも楽しいなあ」
と素直に思えるようになっている自分に気づきます。
私がある日本の公立中学のサマースクールの引率をして、
ワシントンDCの博物館群をおとずたおりのことですが、
集合時間に5分ほど遅れ駆け足で戻ってきた生徒を、
リーダーの教頭先生はいきなり皆の前で怒鳴りつけました。
遅刻する生徒は大変いけません。
しかし、必死で駆けてくる生徒としては、
皆の面前で叱られた記憶は一生残ると思います。
英語圏の学校に接していて、先生が怒鳴るという場面を私は
幸いにも見たことがありません。
現実には、「けっこうあるよ」と生徒たちは言うかもしれませんが、
日本は「日常だから、気にしないよ」という状況でなければ良いと思います。
今週、私はサマー(バケーション)で家内の実家、
岩手は浄法寺(寂聴さんが館長をしていた天台寺のある町です)から、
ブログを書いています。
山道を20分くらいドライブすると、
日本カモシカ親子が道をのんびり横切り、
棚田の脇の小さな小川では、岩魚が釣れるような環境です。
エアコンがなくても、窓を開ければ我慢でき、夜にはなんと天の川にかかる
おり姫と彦星がきらきらと輝いてる空を眺められます。
サマースクールの生徒が帰ってきたら、
彼らとサマーの「楽しさ」比べに負けないように
自然のなかで大切な時が過ごせることに感謝しています。

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