これからの教育-アジアで活躍する人材のために
昨日開かれた香港教育セミナーでのメーンテーマ、「アジアの教育ハブ-香港」
は私の考える「未来教育」というコンセプトに強烈なインパクトをもたらしました。
日本の教育関係者を中心に100名ほどが招かれたセミナーでしたが、
香港特別行政府の孫明揚(マイケル・スン)教育長官のスピーチを筆頭に、
壇上に立ったスピーカー(2名)とパネルディスカッション参加者(7名)は
すべて英語で話していました。
アジアの教育ハブになりうるためのキーワードが飛び交いました。
グローバル価値観、クリティカル・シンキング、生涯学習、教育の多様化、
能動的教育、応用価値のある教育、外国人学生・教授の積極受け入れ、
問題の多角化分析、プログラムの品質保証、etc.
セミナーに続き、レセプションで立食のパーティーとなったのですが、
香港を代表する教育者の皆さんは大変気さくでした。
えばっている人がいない。みな、にこにこしていて、よく食べ、よく飲み、
一つのテーブルで話しかけられるのを待っている人もいません。
快活に日本の教育者連をホストしていました。
必要に応じて、必要な場所で、必要な教育を受ける、
香港の人たちのフットワークの軽さは彼らの文化だと思いました。
アジア特有の試験至上の入試は、香港にはないのでしょう。
このセミナーはニューオータニで開かれたのですが、
さすがに香港、レセプションの食事も大変おいしかった。
ニューオータニで今まで食べた料理のうちで、一番でした。
「国際的だなあ」としばらく、和、洋、中のディッシュに関心しながら、
なぜ「グローバルだなあ」と思わないのかなあと自問自答しました。
香港が日本を接待しているから、インターナショナル。
その香港はアジアの教育ハブを作ろうとしている。
教育という概念は、競争よりも協同、協力を中心に考えやすい、
だから、教育的フットワークの軽い香港の人たちは、
権威や名声にこだわらず、自分のやりたいことを、世界の中から探せる。
そうしてきたことに満足しているから、重苦しさがない。
教育は国と国との垣根を外せる力を持っていると考えられないでしょうか。
このセミナーを聞いた友人は
「日本はもーれつに変わるか、鎖国しかないねえ」と言いました。
それほどまでに、このセミナーは私たちを考えさせました。
難しいことではなく、グローバル時代への対応は
変化についてゆく、適応することにあるかもしれません。
おりしも、ユニクロが社内での公用語を英語としました。
この変化に日本の文化は適応できると私は確信しています。