#2 増える高校留学生と未来予測
昨日は1年間の高校生の留学生動向を1992年の高校生人口ピーク時と2015年の高校生人口を比較検討しながら考えました。
今日は、3か月以内の高校生海外研修に焦点を当てて考えたいと思います。
1992年、高校生人口が500万人を僅かに超えた時、3か月以内の海外研修に参加した生徒数は31688人でした。2015年、高校生人口がピーク時から4割ほど減少して330万人ほどになりましたが、海外研修参加者は31645人とピーク時とほぼ同数です。パーセンテージでみれば0.6%から0.95%と大きなアップになっています。
海外修学旅行においては、1992年が79332人で2015年は164529人と倍近くまで増えています。高校生総生徒数が4割減しているなかでのこの数字が示唆している彼らの未来は何でしょうか。
学校側が企画したかあるいは、生徒の家庭からのニーズなのかはいずれにしてもそれほど問題ではないと思います。要するに双方の合意があったからこそこの数字が成立したわけです。
ニュージーランドでの1か月間の研修費用は3000ニュージーランドドル余りになります。それに航空運賃、手配手数料などを加えるとすべてで50万円を超えると思います。しかし1学年10か月の経費はその10倍ではありません。5倍程度です。
できれば、その機会を追求していただきたいと切に思います。
1学年間英語圏という異文化に接すれば、子どもたちが劇的に変わります。アメリカの私立ボーディングスクールでなくても、英語圏全般にある講義形式でない生徒が考える授業、自らの考えを発表する重要性とその評価、暗記形式でない授業という学びのコペルニクス的転回を体験できることには変わりありません。
異文化教育に接するきっかけを持つ機会がかなり身近になってきました。
短期であれ長期であれ、それを体験した生徒が苦労すればするほどそれが長い将来の糧となると私は信じます。そのような観点でみれば、修学旅行や短期海外研修を異文化で行うことはとても価値があると思います。