小学・中学・高校留学-学校の価値観(教える側の論理と実際)
学校の価値観を生徒と親が分かる形で示し、実践することはそこに携わる
すべての人が望み追及していることであると思います。
学校の価値観、すなわち教育方針というのは世界共通であると思います。
社会貢献を基本として、そのための自己確立、協調性、思いやり等の
理想を掲げ、それに向かって現場での教育はなされていると思います。
それがすべてうまく行けば理想社会となるのでしょうが、
実際、そのような社会はなかなか見つけることができません。
この理想と現実のギャップはどこから生まれるのでしょうか。
教育者と呼ばれる人たちが願ってやまない人材の育成が
実際は大変難しいのはどうしてでしょうか。
どこかに妥協があり、無関心や諦念などから、
少しづつ理想がぼやけてしまっているからかもしれません。
学校という組織を維持するためには、多大な費用がかかります。
従事する人たちも、常に忙しく押し寄せてくる日々の課題と取り組んでいます。
「理想はわかるが、この現実を見てくれ。解答は何だ」というのが、
現場の声であると思います。
私はたくさんの人から、日本の教育批判を聞きました。
だから留学という選択肢を提案し、良しとしてきました。
私自身も集団の価値観と自分のやりたいことのはざまで悩んだ結果、
留学を自主的に選択した経緯があるので、教育批判を受け入れました。
しかし、これからのグローバルという時代が切に求めているものは、
世界規模の強調や理解、そして共存の精神ではないかと思います。
できれば、批判という否定的な考えでなく、自分に合ったものに
対するチャレンジであってほしいと思います。
そうする実例が重なれば重なるほど、より日本の教育も
海外に目を向けるでしょうし、取り入れられる要素も増えると思います。
日本式のマスクラス、知識偏重の試験方式、自己主張よりも協調重視の
教育、個人よりも集団の規律重視などは、これからの人材育成に
必ずしもマッチしないかもしれません。
このような教育に合わない子どもたちは存在します。
しかし、合う子たちもまた、たくさん存在するのだと思います。
これからの時代、日本の教育の良いところと、
英語圏の教育の良いところを融合するという精神をもって
留学生とその家族のために役立つことを私は願っています。