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小学・中学・高校留学 子どもたちの精神の損得感情 その1

9月の新学期に向けて、サマースクールに参加する生徒たちが、そろそろ出発です。
今日は、現地に向かう生徒たちの心境を私の経験に基づいて解説させていただきます。
はじめに、表題の「損得感情」ですが、本来なら損得勘定であるべきところです。
あえて「感情」にしたのは、彼らが未成年であり、異文化が彼らに及ぼす影響が
損か得かを判断すること(せざるを得ないこと)が、成長の第一歩になると、
私には思えるからです。
人間、損得でなく、正しいか否かだという声が聞こえそうですが、
社会経験が決して多くない彼らにとり、損か得かという自己判断は、
繰り返してゆくうちに自分にとり正しいもの、そうでないものの基本を作り、
しいては、みんなにとり正しいものか否かとその精神の世界を
拡大してゆくことになる(=成長)と私は考えています。
とにかく英語コミュニケーションでの初舞台です。
自分の生きてきた経験をもとに、彼らは必至で自己保存の道を探ります。
理性よりも生きてゆくためにとにかく必死になります。
さて、英語圏では言葉が重要です。
敬語、謙譲語、謙遜語など日本語に比べてきわめて少ない
表現形式のなか、言葉の重みは大変なものです。
相手を愚弄したり、あざけったりというのは、日本では親しみ
の一部かもしれませんが、英語ではいけません。
学校規則説明のおり、あるお母さんと生徒に私は言いました。
「絶対に目上の人に向かってスウェアーワード(悪態語)はいけない。」
「4文字語を先生に言ったりしたら、3回で退学になることだってある。」
「どんな言葉ですか」と生徒。
「たとえば映画などでよく出てくる
Mother F・・・・・、S・・・・、D・・・、などだ」
彼は、にこやかにお母さんに向かって「F・・・You」
「それ、先生に向かって言ったら即退学だ」と私。
(母、にがにがしくも天使の笑みをうかべる)
ほほ笑みは世界を平和にする要素を多分に持っていますね。
私は「親子喧嘩は犬も食わない」がモットーではありますが。
さて、新たな環境で
・とけ込みたい
・友達を作りたい
・相手を理解したい
・このままでは自分に到底納得できない
と子どもたちの自分との対話が始まります。
おそるおそる周囲を見回しながら、見よう見まねで
彼らの留学生活はスタートしますが、
慣れるまでにそれほどの時間はかかりません。
少しずつですが、彼らの生きる力を「精神の損得感情」というテーマで、
皆さんにご紹介させていただきます。

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