小学・中学・高校留学-子どもと共に学び成長する
「子どもの留学を通して、私もたくさんの発見をし、成長しました。」
今まで私がたくさんのお母さん方から受け取ったメッセージです。
私は子どもと親は相互に鏡なのだと思っています。
留学を通じて、子どもは自らを写す鏡を異文化の中で(長い人生を考えれば)
短期間にたくさん持ちますが、その中の一番大きな鏡がお母さんではないかと、
私は考えています。
時には曇ることもあり、またゆがむこともあります。
そのたびに子どもは、「普段と違う」ということに気付き、
それを修正しようと努力をしたり、考えもして「普段」の大切さや、
そうであることで自分が生き生きとしていられることに、
活力と安堵を見出すのではないでしょうか。
もちろん、手鏡に顔だけをアップで写すことや、ウインドーを鏡とする場合
のほうが留学という実生活では多く、(たくさんの人たちと出会い、
よいことも、わるいことも、受け止めて、対処するなかで、)
そのつど、さまざまに鏡に写る自分に気付きと修正を
日々繰り返しているわけです。
では、子どもを鏡としてお母さんはどのように写るのでしょう。
冒頭、私は多くのお母さんから「自分の発見と成長」と述べました。
海外という不慣れで精神的な負担も多い環境で、
子どもから発信されるさまざまな情報を受け入れ、考え、対処するという
思考の過程のなかにお母さんの人生を豊かにする
気付きがたくさんあるのだと思います。
子どもの立場を共感し、自分のこととして失敗や挫折をどう乗り越えるか、
考え、発信し、フォローして、結果を出すという作業を繰り返すから、
お母さん自身のなかから明確に「成長した」という言霊が素直に
出てくるのではないでしょうか。
留学中は親子ともに必死に耐えねばならないこともあります。
わが子を訪問し、2時間も子どもに泣かれ、責められたと
私に語ったお母さんもいました。
おそらく、親を離れて、自分が精神的にも強くなった故に、
自分の心の奥底の本音を「正直」に親にぶつけることができたのだと思います。
「今まで考えてもみませんでした」
「あの子がそれほどまでに、私のやり方に悩み苦しんでいたなんて」
「あの子の本音が聞けて、よかったです」
私も心底そう思います。
「留学」のみが親子の成長を促進し、絆を強くするとは思っていませんが、
子どもの将来が親世代とはドラスティックに変わってしまった今、
将来の選択肢として、その条件を満たす要素を多く含んでいるのが、
留学であることは間違えないと思っています。
海を越えてもこころの鏡はいつでも実直に相互を写すと思います。