留学直前アドバイス-最初の半年間の過ごし方
留学生たちの最初の半年間で最も大切なことは友達探しにあると思います。
日本であれば、新たな環境でのスタートは、気の合う友達を作ることから
始まると思いますが、留学では作る前に探すという作業が加わると思います。
留学生受け入れ経験豊富なボーディングスクールでは、メンターと呼ばれる、
新入生のための特定の「先輩」や先生を指定するなどして、
留学生の当初の不安と負担をなるべく軽くすることに努めます。
ホームステイの場合は、家で過ごす時間のほうが学校のそれよりも多いですから、
ホストのお母さんが留学生の当初の負担軽減のカギを握ることになります。
学校環境は違っていても、共通しているのは
If you have any questions, please feel free to ask me.
と誰もが積極的に言います。
もちろん、留学生はYesと返事をすると思いますが、
ほとんどの場合、留学生からの発信はありません。
発信するということが彼らにとってどれだけ勇気の要ることかが、
正確に受け入れる側には理解できないのかもしれません。
留学生の友達探しの要点は、
①英語力というハンディを理解してくれる人
②気立てが優しい人
③趣味や興味の似ている人
④できれば、勉強を教えてくれる人
このような条件を満たす人を探すことは決して簡単ではないと思います。
故に、日本に限らず、留学生たちは国別に団結し、昼のカフェテリアなどでは、
それぞれの国ごとに集まる傾向があるわけです。
「英語を勉強しに行っているのに、なぜあえて同じ国の人たちで集まるのか」
という質問を今までカウンセリングの時に何度となく受けましたが、
これが私の知る限り、中高留学の現状であり、
この集団の中での人間関係の不和から、転校を希望する生徒が必ず出ます。
私の経験では、転校を希望する生徒の7割くらいが、
日本人生徒との不和がその理由になっています。
英語がわからなくても、なるべく早くに現地の友達を探し当てることで、
留学初期の精神的負担がかなり軽減できます。
そのために、自分の得意なことが生きてくるのです。
スポーツ、音楽、ダンス、趣味、活動など、言葉でなく、
「行い」で自分を表現できること、
すなわち「芸は身を助く」の芸を日本で磨くことを私は、
個々の生徒からカウンセリングを通じて引き出しアドバイスをすることを、
心がけています。