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一貫校=受験勉強を避けるという考え方

小学校から大学まで、一連の受験は子を持つ親であれば大きな関心事だと思います。
初回のカウンセリングの時にかなりの部分を占めるテーマでもあります。
あるお父さんは中学受験に取り組む息子を「サラリーマン化」
していると私に言いました。帰宅する時間が10時を過ぎ、
その疲れから塾のない日は昼まで寝ている状況を、評しているわけです。
進学実績で伸びている精鋭校に行ったある生徒は、
「俺たちは駒か」と私に憤懣を漏らしました。
一貫校教育の魅力は無意味な学力競争を避け、
子供がのびのびとその個性を活かせるところにあると思います。
そのためには競争しなくても高等教育まで面倒見てくれる学校がよい、
ということになるのだと思います。
問題は学力が本人の将来にどう貢献するかということだと思います。
教育基本法の要点を抜粋すれば、下記のようになると思います。
・人格の完成
・自律的精神の確立
・勤労と自己責任を果たす
・心身ともに健康であること
・平和国家の形成者として真理と正義を愛すること
この基本は万国に共通する理念だと思いますが、
自立、自己責任、心身の健康、真理と正義の追究、どれも社会人として
欠くべからざる命題です。
無意味な学力競争で疲弊してしまっては、
本来の教育が追求できないと思います。
しかし、学力が低下してしまっては、
子供たちはこれから世界を相手にフェアーに戦うことができません。
私は意味のある学力競争は「教育」を追求する上で、
必須と思っています。
英語圏の国々の教育では、一貫校は高校までです。
また、中学までは地元の一貫校で過ごしても、
高校は別に考えるのは当然との認識があります。
難関高校入学に関しては世界からの子供たちがライバルとなります。
さらに、アメリカのアイビーリーグ大学、オックスブリッジなどへの入学も
世界から集まった受験生がその入学を争ってしのぎを削ります。
フェアーな学力競争は、子供たちを強く、たくましく、その精神と肉体を鍛えます。
一貫校の概念も世界を見渡すと、日本とは違った文化で生きていて、
それをもとに「教育」が運営されていることが見て取れます。
私は「教育」とは子供たちが自らの人生を自分の力で切り拓いてゆく
ために受けるものだと思います。
そのために、「一貫した理念」で子供たちにフェアーな競争を
学んでもらえる環境を提供させていただければと思っています。
世界の著名な学校では戦う相手は「自分」と言っています。

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