東大への道とアイビーリーグへの道
ある受験情報に通じたお母さんによると、日本の場合、東大に入学するための対処方法はかなり体系づけられているそうです。すなわち、高校、中学校、小学校のそれぞれでの達成目標が明確で、そのラインに生徒が乗ることができれば、おおよそはうまく行くとのことでした。
より具体的に言えば、小学校から高校まで東大に行くための学校ランキングがはっきりしていて、そこに入るための準備が明確であるということだと思います。そこで問われるのは、主に学力です。音楽、芸術、その他の生徒が個々に有する特性や個性といったものは、学力という基礎がなければ、受験という世界においては有効ではありません。
この方式はとてもわかりやすく、公平でもあり、誰でも目標を定めさえすれば達成可能のように思います。
試験の結果がベースになっているので、学年ごとに覚えるべきことがそれぞれの科目において明確です。そのためには毎日なにをどのようにすればいいのか、そのマニュアルもしっかりできます。それをどれだけ的確にこなせるかで勝負は決まるということになります。
このルーティーンを生徒たちはほぼ無条件に受け入れなければならないことが日本とアメリカの受験の在り方の根本的な違いではないかと私は思います。
アメリカの場合、基礎学習的なマニュアルはありません。小学校、中学校、高校というそれぞれの区切りでの基礎学習知識を問う試験も日本ほど徹底して行われるわけではありません。世界的に有名な難関ボーディングスクールには数百の定員に対して、万単位の出願がありますが、試験結果イコール合格ではないため受験生は短期的な学習集中はこれらの学校への合格に対してはあまり効果がありません。基礎学習はある一定レベルに達していれば、それ以上は問わないのがアメリカ方式の受験です。
日米の受験方式はその根本が違うわけですが、どちらが正しいということはないと思います。日本的マニュアル学習が難なくこなせて、何の疑問もなく受け入れられる生徒もたくさんいると思います。また、マニュアル的学習が得意でなく、学習外で集中できるたとえばスポーツ、音楽、芸術分野を中心に学校生活を考えたい生徒もいます。
つづく